2018年01月19日

井上ひさし「一分ノ一 下」(講談社文庫)

驚きの事実、
本書は未完だった。
だんだんペースアップして
膨大な情報と濃密な出来事の面白さが
肌に合ってきて、いよいよ大団円か、と
手にとって、未完と知り
正直ショックは隠せなかった。

バブルが弾けたと同時に飽きちゃったのか
膨大過ぎて収拾不能と判断したか
ほかの仕事が多すぎて手が回らなかったか
多分最後の理由だとは思いますが
残念。

サブーシャは、逃げ回り
東勝は追いかける。

一分ノ一、とは
身の丈に合う生き方せよとの警鐘だと思う。
書かれた時がバブルですから。
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柳家三三 月例会イイノホール

三三月例会、イイノホール。
交通の便もいいし、何より三三専門の会。
もっと参加したいけど人気ですから、
チケット自体ボヤボヤしてると取れない。
今年は出来るだけ頑張るぞ。

「湯屋番」
正月初席で聴いたもののロングバージョン。
立て板に水の勢いで居候若旦那を演じる。
三三は色男系や後家さんがぴったりします。

「天災」
気短な八五郎に諭しを入れる紅屋の先生、紅羅坊。
こちらの名演に対して野蛮でまっすぐな
八五郎の造形に少し無理があるような。
キャラクターの問題で
三三は乱暴者を演るには声が良いし、高い。
言葉上のガラッパチぶりはうまいんだけど
凄みとか愚かしさがちょっと違うかな、と
感じながら聴いていました。
だったら似たような噺での(真似っこする意味で)
「青菜」の方が合っていました。

中入り。

柳亭市弥「金明竹」
発声がもう少し明瞭だといいな。

ラストはトリネタでよく聴く「安兵衛道場破り」
これはこれでハマリネタ。
人は良いけどちょっとお金に目が眩んだ
宿屋越後屋の亭主が好きだな。
もちろん主人公の安兵衛自身も
豪放磊落で無頓着で酒好きで
好きなキャラクター。
こうした武士や町人はうまいんだ、三三。

普段喋る仕事なので
無条件に身を委ねて聴ける喋りが
好きなんだと最近気付きました。
その中で声、表情、間合い、
ちょっぴりの皮肉や冷徹さがある毒性、
テンポ等々、全て好きな条件にはまるのが
三三なんだな、と気付いた本日でした。

次は月末、また聴きに行きます。
あー、癒された。
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2018年01月13日

井上ひさし「一分ノ一 中」(講談社文庫)

仕事始まり、その疾風怒濤の忙しさに
笑えるほどです。
親分曰く、プレミアムフライデーは無理でも
週に一回は早く退勤しましょうよと
呼びかけてくれるのですが、無理。
その当人の親分が次々と仕事回してきます。
現場ってどこもそんなもん。
帰りの電車の混むピークを見ると
ご同輩だらけですからね。

さて本の話。
荒唐無稽が止まりません。
サブーシャさんが一人になってしまい
東京の文書配達人という仕事を得て
偽の身分証明書を数枚所持し
使い分けていたところが
そのいちいちがいわくつきの人物だらけ。
殺人者、中国料理店の皿洗いプロ、
俳優、本書表題「一分ノ一」を書いている作家、
おかげで追っ掛けられてはギリギリで助かる
事件だらけ。
しっちゃかめっちゃかでありながら
筋に乱れを見せないあたりはさすが。
本書のラストは、文書を配達に行った先が
ディズニーランドならぬ霊園ランドで
バーチャル体験するところで続く、です。
そのバーチャル体験がなぜか忠臣蔵って。
井上さんの好きな世界があちこちに
散りばめられているあたりは笑える。

結構晩年に近い作品だと思いますが、
デビュー当時の「ブンとフン」にに近い匂い。
思えば「ひょっこりひょうたん島」が井上さんとの出会い。
そのあとはそれと知らずに「ブンとフン」を読み
笑い転げた高校生の頃。
劇作家と知ったのはずいぶん後。
その後、宮沢賢治との繋がりや
憲法問題コメ問題などの意見に強く共感。
心の師の一人ですね。

さて、そんな師匠がこの冒険活劇に
どんなオトシマエをつけるのか
最後まで楽しみたいと思います。
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2018年01月05日

井上ひさし「一分ノ一 上」(講談社文庫)

ちょーっと読むのに時間かかりました。
まだ中、下とあるのが正直ウンザリ。
時は19✖️✖️年。
日本が米、英、中、ソ連に分割統治された設定。
東北はソ連の統治下。
三郎ことサブーシャ地理学者。
東京のセクシー歌手や関西の兄いや
旅館の息子たちとのニッポン奪還冒険小説。

何しろ入口がロシア文学然としていて
そこがまず難読。
やっとそこを超えたら面白くなってきましたけど
ヘリコプターに忠犬に爆弾に
あまりに荒唐無稽。
その上井上さん独特の畳み掛けがてんこ盛り。
こっちも真面目くさって読むのをやめたところ
やっとスムーズに読み終えることができました。

井上さん独自の難しいことをやさしくして
笑い飛ばせる仕組みになっています。
ただ、思いのほか荒唐無稽が過ぎていて
戸惑っています。
とりあえず中巻にいってみます。

多分男性雑誌か何かの連載ですね。
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2018年01月04日

鈴本演芸場 新年初席

まあ初席ですね。
真打小八、声がいいな。
はん治、いつもの妻の旅行。
めおと楽団ジキジキ、楽しくて面白かった。
琴柳、講談。
ホンキートンク。いつものマッチネタ。
喬太郎。さらっと終わる。でも好き。
雲助、今日は雑だった。
白酒、弟子がやったざるや。さすが面白かった。
権太楼、これも落語なし。マクラのみ。
さん喬、子供がお駄賃ねだるネタ。
表情でごはん3杯いけます。
小猫、話術で引っ張る。
一朝。濃いなあ。好きだわ。
正楽、注文が初夢、初詣、宝船。
いつか切ってもらう!
お目当三三。湯屋番。
うまい。馬鹿噺ですっきり。
笑って満足。

まあ初席ですね。
なんということもなく楽しんでこれました。
明日は仕事始め。
頑張ります。
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北とぴあ落語会 白鳥 白酒、菊之丞 さん喬四人会

今年初落語。
豪華二本立て。

一つ目は北とぴあでの落語会。
白鳥、菊之丞、白酒、さん喬です。
新春にふさわしい穏やか(白鳥以外)なメンバー。
二つ目は鈴本の初席の夜席。三三主任。

では一つ目。

白酒 時そば。
二人目の客のリアクションが絶妙。
ありきたりな時そばが爆笑。
人の良さとシニシズムが同居する
白酒ならではの味わいある時そばでした。

菊之丞 幾代餅。
前に三三で見て感動した噺。
正月にふさわしいめでたい演目。
また真面目が報われる噺なので
聴いていて後味が良いです。
三三バージョンより色っぽく
軽い感じですが、菊之丞さん自身が
女形ぽいので廓噺にぴったりで
とてもよかったです。

中入り。

白鳥 豆腐屋ジョニー。
ゴッドファーザーを狙った新作。
三平ストアの片隅のチーズと豆腐の抗争。
最後は新作メニューで合体。
照れ屋の白鳥がちょっと出すぎ。
作品的には悪くない。
白鳥さん、素直に頑張って。
爆笑取れますよ。
私も嫌いじゃないです。

さん喬 妾馬。
はじめて聴きました。聴きたかった演目。
嬉しいです。
妹が側室として大名の子供産んで
職人の兄がお屋敷に行く噺。
めでたいし賢くはないし常識にも欠けるけど
人として最高の兄が良すぎて
涙出ました。
さん喬師匠は顔からすでに反則で
見ただけでうるっときます。
笑顔で馬鹿なこと言ってるのに
人情噺になっちゃう。

全部よかった。
初の噺全てマルです。
ちなみに前座は白酒師匠のところのはまぐり。
ざるや よかったです。上手くなりました。

上野に向かいます。
posted by 大ねこ at 16:41| Comment(0) | 音楽・映画・芝居などの鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月03日

2018開始。

あけましておめでとうございます。
戌年です。
小ねこが年女です。
まだふらふらしています。
彼氏とも別れたようです。
紅白は、ウッチャンが素晴らしかった。
ニノが霞みました。
安室ちゃんが美しすぎました。
桑田さんにうっとりしました。
欅がかっこよかった。
エレカシがただのおっさんぽくてよかった。

明けて年賀状、今年も170枚は行き来し、
漫才ベスト3は
サンドウィッチマン、さまぁ〜ず、大吉華丸。
平和に始まりました。
しかし昨日早速地震震度3。
高円寺と大山の商店街行ってもほぼシャッター。
ビレバン福袋受け狙いで毎年買いますが
今年はまさにお子ちゃま用のグッズばかりのハズレ。
(まあ子供たちへの遊び道具にはなります)
西新井大師でのおみくじはまれな凶。
ちなみに小ねこも凶。おお。
昨夜見た初夢は、コンビニかどこかで
中ねこの置いた財布が取られる寸前おいおいと
追いかけ始めたところで起きました。

むむむ。
なんだかな。

まあこれ以上悪くはならないと信じたいところです。
北朝鮮の脅威は止まず
ジャイアントランプはジャイアン対応変化なし。
スネ夫アベちゃんに希望はなく
どこが救いか難しいところですが
我々は笑いながら生きていきます。
限られた与えられた時間を嘆くことなく
笑って生きていきます。

本年もどうぞよろしく。
posted by 大ねこ at 12:31| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月31日

2017を振り返る。

1月
トランプ就任。ジャイアンが牛耳るアメリカ。
稀勢の里横綱昇進。でもパッとしないまま。
2月。
森友問題発覚。絶対お金が回ってる。
金正男殺害。北朝鮮の暗部見え隠れ。
プレミアムフライデー開始。何のことだか。
3月。
元韓国大統領朴槿恵逮捕。金と名誉は人を狂わせる。
4月。
羽生結弦スケート世界王者二度目。頑張り過ぎ。
サンクトペテルブルクテロ。ISじゃないとしても。
浅田真央引退。いいんじゃないか。
PTA会長小学生殺害。まだ黙秘中。藪の中。
辺野古埋め立て開始。ムカつく。
5月。
韓国大統領文在寅就任。革新政権。
秋篠宮眞子さん婚約。いいんじゃないか。
A.グランデ公演でテロ。イギリスも狙われる。
PKO実質終了。時代の流れに驚く。
6月。
イランのテヘランでテロ。続くテロ。
パンダベビー、シャンシャン誕生。ハッピー。
ヒアリ発生。一時日本パニック。
共謀罪法成立。ふざけるな。
将棋藤井さん中学生棋士快進撃。
7月。
北朝鮮ミサイル発射。これから脅威は続く。
九州豪雨。大分福岡に厳しい大雨。
森友夫妻逮捕。尻尾切り。
8月。
世界陸上で男子リレー銅メダル。快挙。
スペインバルセロナでもテロ。
高校野球、広陵中村さんホームラン6本。ファンです。
優勝は広陵破れて花咲徳栄。
9月。
民進党党首蓮舫さんから前原さんへ。ここから歯車狂う。
SMAP解散。香取草薙稲垣独立。
プロ野球広島連覇。地元感良し。
小池百合子希望の党旗揚げ。困った人だ。
10月。
枝野さん立憲民主党旗揚げ。良心がまだ残った。
ノーベル文学賞にカズオイシグロ。妥当。
車の逆走や進行妨害相次ぐ。大人の子供化。
衆院選自民大勝。だって小選挙区の中じゃそうなる。
驕るなよ。棄権率もよく見ると良い。
座間市事件。自殺願望の男女9人殺害事件。
11月。
トランプ来日。安倍首相の追従ぶりが噴飯もの。
大相撲日馬富士傷害事件。引退へ。
伝統文化の汚点。志のないものは滅ぶ。
12月。
天皇退位決定。再来年の5月から新天皇即位。
富岡八幡宮殺人事件。神様巡るお金。
宜野湾の小学校に米軍ヘリ窓落下。怖すぎるだろ。

明るいニュースはパンダと高校野球。

亡くなった人。
松方弘樹。藤村俊二。
三浦朱門。鈴木清順。ディックブルーナ。
かまやつひろし。渡瀬恒彦。チャックベリー。
大岡信。京唄子。ペギー葉山。三遊亭円歌。
日下武史。
大田昌秀。野際陽子。小林麻央。
日野原重明。平尾昌晃。ジャンヌモロー。
遠藤賢司。篠沢秀夫。
はしだのりひこ。野村沙知代。早坂暁。

だいたい七十代以上なので諦めがつく。
時代は巡る。
自分も来年は五十代最後。
毎日を精一杯生きる。

来年もよろしくお願いします。

posted by 大ねこ at 14:17| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月29日

映画 大森立嗣「セトウツミ」

小ねこが借りてきたDVDを鑑賞。
彼女は映画館でも見たらしいです。
昔見たミニシアターの香り。
池松壮亮のウツミはインテリで
周囲に合わせることが苦手。
菅田将暉のセトはヤンキーで
家族のゴタゴタを抱えながらの
虫嫌い猫好き。
高校2年の彼らが大阪の川べりで
他愛もない会話をするだけの映画。

面白い。
大森立嗣監督の映画愛が炸裂。
原作はチャンピオン連載の漫画らしいです。
おきまりの病気もの、例→●●の花嫁
なんか見にいくより
ハリウッド超大作、例→●●ウォーズ
なんか見にいくより
おすすめでした。
青春の無駄な時間潰しが
極上の人間関係を作り上げます。
ヤンキーセトの会話力が素晴らしい。
大阪弁だからこその出来でした。
これが東京言葉では成立しない。
ボケとツッコミというだけではない、
大阪の言葉の良さが全面に出ていました。

楽しかった。
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2017年12月24日

SKIPシティ寄席 柳家喬太郎 映画会と独演会

喬太郎師匠主演映画「スプリング、ハズ、カム」。
悪くなかった。
広島から東京の成城学園大学に入学するため
その本人の娘と一緒に上京して
住まい探しする1日を追った話。
奥さんはその子璃子ちゃんを産んで
翌日亡くなった設定。
璃子ちゃんは誰が見ても優しくいい子で
映画の中でもそういうエピソード満載。
東京の人情も溢れ
この街も悪くないと思わせる。
タクシー運転手で男手ひとつで育て上げた
思いもあり、今を残らず写し出そう
写し残そうとするカメラ片手の
父親の哀感や愛情がよく描かれていた。

主演の女の子にE-girlsの子。
清楚でよかった。
ロードムービーにありがちな長回しが
ちょっと余分か。

その後落語会。これで3000円切るとは。

小太朗、時そば。
ちょっとうるさいけど師匠譲り?
表現力はあって楽しい時そばでした。
喬太郎師匠登場。
映画の裏話をいつもの皮肉交えて
舞台化された時のことも語ってくれました。
「ほんとのことをいうと」新作。
結婚前提に付き合う男女が、男の実家に行って
本性現していく怖めの噺。

中入り。

マクラなしで始まった「文七元結」。
優しくていい子の映画を下敷きに
実に良い構成だと冒頭で嬉しくなりました。
江戸っ子の左官屋と真っ当な吉原の女将。
鼈甲屋の主人に番頭。
みんないい人。
余分な情緒を排してサクサク進む文七元結に
心も釘付けでした。
奥さんに相談してお金をイヤイヤ受け取る
左官屋の表情が、実は家族思いなんだと
伝えていました。
映画のお父さんは、人の良い働き者ですが、
形は違えど、新作の方のお父さん含め、
どれも「サンタクロース」だなあと感じました。

師走の夕暮れ、温かな気持ちになって
遊びにも寄らずまっすぐ帰宅したのでした。

中ねこさんは有馬記念。
それくらいの道楽は許す気になりますね。
とても心に沁みる文七元結でした。

三三揺るがず一位。
二位に一之輔。
三位に喬太郎。
四位に白酒。さん喬。が
今年の私のランキングでした。
小三治師匠は、今年聴けなかったので。
posted by 大ねこ at 16:54| Comment(0) | 音楽・映画・芝居などの鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする