2017年12月11日

細野晴臣「HOSONO百景」(河出文庫)

久しぶりに細野晴臣さんの曲
ウオークマンにてじっくり拝聴。
低音とアンビエント、ごった煮ガンボが
改めてなるほどーと納得。

東京は白金、実家はお金持ちだと推察、
音楽的にも恵まれた環境とも推察。
50年代の音楽をあの世のものと言い、
今は40年代の音楽にハマっているという。
はっぴいえんどからキャラメルママ、
狭山でのHOSONOハウスでの宅録。
横尾忠則さんなどとの交流やインド体験を経ての
YMO、隠遁しつつの各国体験、
各国の音楽の吸収、
しかし教授のクラシックではなく
ユキヒロのテクノではなく
あくまでポップミュージックに元がある。
この辺、レパートリーや手法は大きく違えど
桑田さんに酷似。
だから私は細野派なのだ。
俳人金子兜太言うところの「定住漂泊」があうと
解説のいとうせいこうは言う。
納得。
細野さんが紹介するアーティストやレコードの
三分の一くらいしか私は知らない。
けれどその姿勢と彼の曲間違いなく好きです。
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2017年12月10日

映画「探偵はBARにいる3」

久しぶりの映画。
これも久しぶりに中ねこさんと一緒。
大泉洋の良さはさておき(失礼)
松田龍平君のかっこよさと
北川景子の表情の美しさと変化と
リリー・フランキーのアクの強さと
松重豊のユーモラスさと
オープニングのはちみつぱいの「大道芸人」
エンディングの同「大寒町」のハマり具合とに
ノックアウトされました。

ストーリー的には原作東さんが作っていない
オリジナルストーリーのため
ちょっと映画映画していましたが
探偵が探偵らしかったのはオーケーです。
札幌全面フィーチャーは北海道民大喜びかと。
札幌市長やら日本ハムの栗山さんやらも出演なので。
こういう地元密着型のドラマ好きです。

にしてもベルウッドの3枚組CD、やっぱり
買おうかな。それくらい主題歌がハマり、
それだけでも見るに値する映画でした。
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2017年12月06日

橘蓮二プロデュース 三三、一之輔二人会 よみうりホール

三三と一之輔の二人会、
そりゃ満員ですよ。
プレリザーブでチケット取ったけど
2階席。人気者です。

前座さんが予定の方の急病とかで
別の人になったようです。

今日は仕事の方も研究会。
若手の、本人いわく特活新参者が
頑張って新しい提案授業しました。
指導校長が風邪で欠席、ちょっと引きました。
管理職手当貰っているんだから
しかも自分が授業推進していたんだから
這ってでも来い!ですよ。
4月から今日のことは決まっていたんです。

なーんて、チョイイラ状態で参加です。

前座の無精床が救いがなくて
笑うどころかなんでこんなイジワルな
感じの悪いネタなんだ!と
イラッと感が増したところに。

一之輔 富久。
熱演、非常に面白かった。
年末宝クジと江戸の火事とを両方経験する
酒でしくじる幇間持ちの噺。
悪者が一人も出ないのもいい。
幇間持ちの人の良さがいい。
彼を受け入れる火事先の旦那がいい。
彼の家も燃えてしまったのに
神棚含め家財を守ってくれた親方がいい。
当たりくじあってよかった!と思わず感情移入、
サゲの「あちこちにおはらいいたします」がいい。
本当に救われる。
年末にふさわしい大ネタだと思う。
いくつか聞き取りにくいところもあったけど
全体として情景がくっきり浮かぶ
見事な噺でした。

中入り。
今日は大ネタ一個ずつらしい。
さすが有楽町仕様だ。

アコーディオン持って
シャンソンやカンツォーネ、民謡など
自在に歌うあこさんが中継ぎ。
京浜東北線の歌詞を付けた「私のお父さん」が
笑えました。うまい。

三三 それを受けてかマクラなし。
嶋鵆沖白浪の一段。
以前月例三三で、確か昨年、掛けて
全段一年間で演じた一部をやってくれました。
しまちどりおきつしらなみ、と読みます。
こっちは悪者だらけ。
五戒を破る生臭坊主に、それを強請るヤクザもん、
そのヤクザもんを利用して坊主を強請る
インチキ坊主。
お裁きすら利用して金をせしめる筋書き、
むしろここまで悪者だらけだといっそ
小気味よかった。
燕枝という方の作品で、よくもまあ選んだ。
どこに行こうとしているんだろう。
覚えられる時に覚え、
演じたい時に演じる、
自分が聴きたい噺をやりたいからやる、
そんな気概を感じました。

通好みというか、
この会のプロデュースが落語家の写真を撮らせたら
右にも左にも出る者がいない橘蓮二さんだからか、
逃げも隠れもできないようなネタでした。
大満足です。
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2017年12月02日

伊坂幸太郎「ホワイトラビット」(新潮社)

12月に入りましたね。
今日は学校の子供達のお祭り。
教師側リーダーとして全クラス周りました。
どのクラスもよく考えてできていました。
学校のチーム力に感謝です。

伊坂幸太郎作品は中山七里作品同様、
薀蓄の宝庫。
ここで出てくる「ラ・ミゼラブル」やオリオン座の
話はなかなか深かった。
白兎といえば因幡でしょうし、いつもの黒澤主人公も
私的には満足です。
立てこもり事件を中心に
どんでん返しの連続。
読み手を気持ちよく翻弄してくれます。

人の人生は
はい生まれました。はい死にました。ではなく、
はい生まれました。はいいろいろありました。
はい死にました。だということです。

黒澤自身もいろいろ。
犯人を追う夏之目もいろいろ。
(家族を事故で失い、その原因である占師殺害の過去)
立てこもりした兎田もいろいろ。
(悪者稲葉!に最愛の綿子ちゃん拉致られ九死に一生)
兎は綿に癒されましたものね。
立てこもられた不幸な親子もいろいろ。
(亭主はサド、人生やり直したい系。
稲葉が追う折尾を誤って殺しちゃった!)
そんなこんなが交錯して立てこもりを演出しないと
解決できない状況があってこの小説は
成り立っています。
一概に悪とは何か、断じ切れない人の物語が
ありました。

まあ、だから何だっていう話ではありました。
でも、作者の温かい視線が
この小説を面白くさせています。
ハードカバーでも買いたい作者です。
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2017年11月27日

中山七里「静ばあちゃんにおまかせ」(文春文庫)

題名の軽さから高を括っていました。
なんの、さすが中山七里さん。
本格派。
しかもやはり成長小説。

葛城刑事と高遠寺円。
その円の祖母が元裁判官の静。
葛城の支援を惜しまず円は
おばあちゃんから知恵を借りて
葛城を助けていく。
円自身ものちに司法の路に進むべくの大学生。
一番最後の話でおばあちゃんは幽霊という
不思議な終わり方は不可解ですが
それ以外は薀蓄に富むおばあちゃんの言に
円ならずとも読者も居住まいを正します。

連作集でどの話も手抜きなし。
一つ一つが珠玉。
さらに葛城と円の恋愛物語でもありニヤニヤします。

おばあちゃんの言の一部抜粋。
ー物心つく頃からその人なりの行動規範というものは
自然にあってね、その自分の規範と世間の良識を
擦り合わせていく作業を成長というの。
ー仕事の価値はね、組織の大きさや収入の
多寡じゃなくて、自分以外の人をどれだけ
幸せにできるかで決まるのよ。

ジーンとします。
円お葛城も可愛いですよ。
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2017年11月26日

春風亭一之輔独演会 さいたまスーパーアリーナtriro寄席

前座の金明竹。
いや、なかなかうまかった。
三三っぽい。
で、調べてみた。
春風亭きいち。本名小林ユウキチさん。
俳優しつつ一之輔に入門。
俳優での修業も生きている。
私は見どころあり、と踏みました。
期待。

一之輔師匠。今日は軽く攻めた感じです。
そういえばご本人も後半でおっしゃっていた通り
鈴本のトリですね。
そっちもありますからね。

はじめに、寄り合い酒一部。
角の乾物屋フューチャー版。
続けてちょっと色っぽい尻餅。
いっちゃんやると色っぽくはなく
やんちゃ坊主がお母さんの尻叩きを
楽しむような構図に。

中入り後は季節柄のネタ
「二番煎じ」。
これは実は三三さんで聴いて唸ったんで
正直軽すぎました。
明るい町内のオヤジ達と
お人好しで話が分かる番人で嫌味なく
温かい雰囲気で悪くなかったですが
アクがなさすぎ、というか
あっさりしすぎて面白味に欠けた気が。

しっちゃかめっちゃかのいっちゃんが
影を潜めて、ちょっと大人になったかな。
まあまだ39歳だそうで、
いろいろ変わるところもあるかもです。

また後日お会いするチャンスは
作ってあるので次回に期待ですね。
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2017年11月19日

こまつ座 きらめく星座 紀伊國屋サザンシアター

久しぶりに笑いながら泣きました。
素晴らしい舞台でした。

ずっと見ながらてっきり終戦前夜の話かと
思っていたら、途中あれ?となって
そうか、これは戦争前夜12.8までの話かと
気付きました。
山西惇さん、うまい。
秋山菜津美さん最高。
オデヲン堂主人の久保酎吉さんも
居候の宮澤賢治を感じさせる竹山の木場勝己さん、
みんなうまい。
その後演技力に引き込まれつつ
やはり井上ひさしさんの台本の凄さを
実感させられる舞台でした。

竹山のセリフの宇宙の中の地球、
地球に住む人類、全てが奇跡だという
今や臭すぎるような言葉渦に飲み込まれ
涙が出ました。
そしてラストの、後妻ふじこと秋山さんが歌う
「青空」の迫力に飲み込まれて
やはり涙出て止まりません。
その間ずっと笑っているのに、です。
温かな美しい一庶民達が
離れ離れにならざるを得ない時代。
そもそもが、後妻とか居候とか
本来の血族ではない人々が
戦争を鼻で笑ってたくましく生きていた、
その事実にまた涙してしまいます。
笑って笑って生き抜いた健気な庶民を
戦争はいとも簡単に打ち砕く。

戦争の愚かしさ
戦争の大義を信じ裏切られ神経をやむ
傷痍軍人の源さんこと山西惇さんの姿、
痛烈でした。

いい舞台でした。
多くの人に見ていただきたい
井上ひさし脚本の金字塔の一つです。
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2017年11月18日

中山七里「いつまでもショパン」(宝島文庫)

ピアノについて何も知らない。
クラシックについても大して知らない。
もちろん、ショパン国際ピアノコンクールなんて
もっと知らない。
困ったもんだ。
アルカイダや、かつてのイスラム国のことなら
少しわかる。
岬洋介さんなら結構知ってる。
そのレベルで楽しく読み切りました。
つまり、レベルの高い小説っていうことです。

ショパン国際ピアノコンクールでの
テロリスト事件。
結局は国際組織とは無関係な
私怨による事件だったけど
途中までは国際事件かと
ドキドキしました。
そこは正直なーんだだった。
けれど主人公ヤンの成長記録としては
素晴らしいものがあります。
中山さんってミステリーの形や
ピアノの薀蓄を通して
実は若者の成長小説を書きたい人だと
認識致しました。
だから素人にも読めるのかな。
ピアノコンクールの壮絶さや
ある方を彷彿させる視力障害の
若者のピアノの美しさなど
いずれピアノ曲を聴いてみようと
思わせる技術は、単に薀蓄の深さではない、
書き手の想いがこちらを動かすのです。
岬や視力障害の榊場の音楽に
ヤンが動揺し嫉妬し、それによって
自己克服したように。

一気に読み切りました。
posted by 大ねこ at 16:04| Comment(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月13日

中山七里「どこかでベートーヴェン」(宝島文庫)

夏以来の久々中山七里作品、
ドビュッシーと同じ音楽シリーズ。
岬の高校生時代の初めて?の推理は、
自分が冤罪に巻き込まれそうになっての
同級生殺人事件。
舞台は岐阜の美濃加茂地方。
モリカケ事件に似てる建築屋と行政の癒着が
メイン、その娘息子が起こす事件。
学校が土砂崩れで孤立。
そんな場所に建てるかっていう場所。
サイドストーリーとしては岬の突発性難聴。
そして岬の親父さんとの確執。

全体としては青春小説です。
担任の棚橋先生の真っ当な説話や
岬の天才を羨む周囲の学生達。
それらを俯瞰して描き、岬の親友として登場する
鷹村が中山七里さんの分身として登場。
わかりやすい青春群像で、
高校生なら読んでほしい一作になっています。

クラシックも聞いてみたくなりますね。
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2017年11月12日

桑田圭祐「がらくた」ツアー 東京ドーム

念願の桑田圭祐「がらくた」ツアー
IN東京ドーム。
初日昨日で今日千秋楽、という言い方が
桑田さんらしい。
ライブ映像はくさるほど見ていますが、
生桑田さんはサザン30周年以来。
相変わらずサービス精神旺盛で
2時間半以上、楽しませていただきました。

席は最上階にほど近いものの
真っ正面だったから満足でした。

当然アルバム「がらくた」からの曲ほとんど。
けれど、「東京」や「悲しい気持ち」「波乗りジョニー」
「白い恋人達」など押さえていました。
ラストに「明日晴れるかな」は泣きます。
「明日からまた頑張ろう」の一言に
本当に涙出てきました。

喋りは上手ではないから下手な冗談連発。
それがまた人の良さをあらわしていて
ますます好きになれる。
温かい人柄が滲み出ていました。
ファルセットも生き生きしていて
まだまだ現役、本当にこちらにも
勇気をいただきました。
毎週末のツアーでラストは横アリ12月31日。
地元が羨ましい。
お身体に気をつけて頑張ってください。
「ありがとう」を連発しましたけど
こちらこそありがとうです。

生桑田圭祐さん、最高にかっこ良かったです!
posted by 大ねこ at 22:46| Comment(0) | 音楽・映画・芝居などの鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする