2017年08月17日

東北旅行1日目 岩手編

旅行1日目

今年の旅は、東北チョイス。
仕事で使いたい写真も撮りたいのもあるけど
久々に文学臭いのも良いかと。

大宮からやまびこ新幹線
行程2時間半位。
福島、仙台を眺め素晴らしく復興したなと
感心感動。あれからもう6年半経つ。
人間の力は自然に遠く及ばないけど
人間の力は叡智で自然を乗り越えることができる。
尊敬と感謝。
ここからさらに1時間。遠い。
東北は奥深い。

で新花巻下車。何もない。
レンタカー屋に行くのは我が家だけ。ふふ。

今日は宮澤賢治の日。
山猫軒。混んでいたけど待ち二組だったから
記帳。その後覗いたらうちの後に8組!
よし。
盛岡冷麺と「でくのぼう」という名の餅、
デザートに「ワイルドキャット」。
これが美味しかった。ソフトクリームの下に
オレンジムースが超美味。
仕事に必要な写真を小ねこに撮りまくってもらった。

賢治記念館。
ここは写真撮影禁止。
賢治童話村。
思えば今から12年か13年前来ました。
今回は写真撮影が主な目的なので
中より外の庭園など中心に
これも撮りまくってもらった。

羅須地人協会。即ち賢治生家。花巻農業高校内。
賢治のマントを見て、改めて賢治は割と小さいと知る。
外に賢治の銅像。ちょうど高校生が集い始めると
「こんちわ!」とあちらからご挨拶。
「農業高校の方?」と聞くと「そうです」との返事。
観光客が来ること知っていて礼儀仕込まれてるんだな。
いい子達でした。
明らかにもう学校始まっている感じ。
それとも登校日だったのか、わらわら出て来る時間帯。

道の駅石鳥谷。
りんごジュース185円、美味し。
りんごジャム300円。手作り。安い。購入。

高速に乗って今日の宿泊先の繋温泉愛真館。
本当は近くの手作り村行きたかったけど
17時終了。着いたのが過ぎていたので
明日朝イチ行くことにしました。
旅館の食事、合格。
ウナギ、白金豚しゃぶしゃぶ、鮑つき鉄板、
炊き込みごはん、煮りんご。
どれも非常に美味しかった。
お風呂、花丸。
さまざまな湯船、縄文式露天風呂、
飽きません。明朝も入るため早起き決意。
岩手奥の肌に良い穴場の繋温泉。
なかなか来られないけど、オススメでした。
宿備え付けのドライヤーやテレビ、エアコン、
ティファールのポットなど、調度品も
全てマル。
難点は昔ながらの高い製品入り冷蔵庫と
可愛いのにお口が回らない部屋案内の
お姉さんでした。

1日目、まずは堪能です。
posted by 大ねこ at 23:40| Comment(0) | 旅日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月15日

鈴本演芸場 8月中席 権太楼・さん喬の会

毎年恒例。
今年は職場の20代前半の若者連れて参加。

喬志郎 王子の狐
悪くない。掴みはオッケー。

鏡味仙三郎社中

三三 加賀千代
15分位にきっちり収め、爆笑。
しっかり者のおかみさんと間抜けな亭主、
支えてくれるご隠居さん、
好きだな、この噺。
三三の良さが出てました。

一之輔 新聞記事
足を悪くしていてびっくり。
口は元気よくいつのイッちゃんでした。
アップテンポで訳のわからんギャグぶっ込みは
若者の強い共感を得ていました。

市馬 七段目
芝居がやりたいだけでしょとツッコミたくなる
絶品。でも若者にはわからんネタのようで。
だよね。忠臣蔵とか歌舞伎とか
一般には厳しいかも。

ぺぺ桜井 お歳召しましたね。

喬太郎 粗忽長屋
師匠がしっとり系やるから
馬鹿噺で笑わせてくれました。
なぜか彼が演じるとシュールさが三割増しです。

露の新治 ちりとてちん
大阪落語、やっぱり私は得意ではないかもです。
鶴瓶、文珍、雀雀、とナマで見てきて
本気で好きだなと思ったのはたまだけ。

中入り

アサダ二世 手抜き。でも許す。
可愛いおじいちゃん。生きる化石。
ずっと頑張って欲しい。

さん喬 笠碁
小声に徹し、二人の気持ちを代弁し続けました。
大人の笠碁でした。
若者は残念ながら眠かったようです。
私は、好きでした。
さん喬らしい、人情味ある年寄り臭い
それでいて子供っぽい二人が
映像となって浮かびました。

林家正楽 線香花火、
オーダーは縁台将棋、甲子園。

権太楼 へっつい幽霊
先日観たものよりキレキレでした。
勢いがあり、熊の造形に粋さが増し増しでした。
体を張った演技力抜群も落語。
この師匠には、
落語の精が乗り移ります。
お盆の時期にいいなあと思いました。


posted by 大ねこ at 22:59| Comment(0) | 音楽・映画・芝居などの鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

江戸川乱歩「明智小五郎の事件簿[ 人間豹」(集英社文庫)

人間と豹の間に生まれたと思われる人間豹の恩田と
その異様な父の物語。
この、奇想天外な思いつきそのものが乱歩だ。
ストーリー的には連載物らしく
さあ、続きは如何に⁈の連続。
バカらしいと思いつつ読み切れるこの迫力。
明智小五郎が勝つ、とわかっていても
心の中で手に汗握る感覚。
マイナーな立場の人間もどきが
全うな人間に復讐する話ではなく
情欲に素直で血を好む猛獣的な
わかりやすい展開も嫌いじゃない。
文代さんが今回も危機的状況に陥り、
明智小五郎が最終的にしたことは
サーカスの虎(その実豹)を撃ったことだけ。
父親は自殺、恩田は消息不明。
逃しちゃった。
推理物ではなく活劇物。
30年代の浅草がいっぱい出てきます。
松竹歌劇団、動物園があった頃の花やしき、
ホームレスが集う場所、千束の床屋など。
そういえば乱歩さん、浅草好きでしたね。

一気読み。
面白かった。
まだまだ夏休みの乱歩シリーズは続きます。
posted by 大ねこ at 22:56| Comment(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月13日

プライム落語 雀雀、三三、喬太郎 かつしかシンフォニーヒルズ

BSフジ主催のプライム落語。
かつしかシンフォニーヒルズなんて初めて。
京成線そのものが滅多に乗らない。
落語のおかげで行動範囲が広がりました。
青砥駅は特急が止まるんですね。
にしては、質素な駅前でした。
満員御礼。
始まる前に流れてくる音楽が
ハローモンキーとかジンギスカンとか
なぜかディスコミュージックで笑える。
誰の趣味だ?雀雀さんか。

前座はまぐり 初天神。
初々しい。一生懸命だった。

桂雀雀。上方爆笑王らしい。
動物園。
なかなかにしつこく、笑うまで許してもらえない。
セリフ運びが騒々しいため
私は聞き取りにくく得意ではない。
漫才などなら掛け合いになるからアクが抜けますが
一人でやってるからしつこさが増し増し。
ただサゲは、笑いました。
ライオンの中身が雇い主っていう工夫、面白かった。

お目当の三三。
いつものマクラで、特にこの演目の時は
時事ネタぶっ込みますね。
得意の軽いネタ、お血脈。
地獄にや五右衛門の設定がいつ聞いても良い。
雀雀さんのしつこさの後の江戸前正統派。
やはり漫才は大阪、落語は東京かもです。
ところでマクラの一部分で青砥駅の話題出て、
「何にもないですね〜」って言ってました。
ヤダ〜。同感だ〜。

中入り。

トーク。
雀雀師匠が進行うまい。
大阪芸人ってホントにMCうまいです。
東京の芸人でやるフリートークって
基本グダグダなんです。
今日は旅先での過ごし方や趣味の話で
雀雀師匠の進行と喬太郎師匠のフォローと
三三師匠の鋭く端的なツッコミが絶妙でした。

喬太郎。紙入れ。
渋いところ。江戸前正統派見せましたね。
役割よくわかっていらっしゃる。
間男の狼狽振り、亭主のまっすぐだけど間抜け振り、
そしておかみの粋なしらばっくれ振り、
さすがの技でした。

今回は雀雀師匠立てた会だったのかな。
軽い噺でちょっと不満は残りますが
三三師匠も喬太郎師匠もどんどん
風格というか旨味が増してきて
とりわけ三三師匠、追っかけます。
甘いもの好きなんですね。
お酒は飲まないっぽい。
そういうことがわかるだけ
ライブは大切です。
posted by 大ねこ at 16:48| Comment(0) | 音楽・映画・芝居などの鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月12日

江戸川乱歩「明智小五郎事件簿Z吸血鬼」(集英社文庫)

今日は都電で1日乗車券(400円!)で
乗り放題満喫。
王子からまっすぐ早稲田駅。
早稲田大学近くウロウロ。
面影橋駅で写真。
鬼子母神前駅から鬼子母神堂。
羽二重団子の出店でお団子。
庚申塚駅から刺抜き地蔵通り。
マルジで安いはおりもの。
三ノ輪駅まで行ったらジョイフル三ノ輪。
お味噌、野菜買ってコロラドでお茶。
王子に戻り帰りました。

そりゃ読めます。
竹本健治難解ミステリーの後だけに
実にスッキリ。
恋に破れて自殺した兄貴の仇を取るための
復讐が結果その女に惚れる体で大団円。
決闘のオープニング、水死体、
国技館での人形展、飛行船逃亡、
密室殺人、棺に入れられて火葬される寸前の状況、
水中花ならぬ水中人体、
まあこれでもかこれでもかと怪しい事件満載。
ゴリ推しの無理無理もなんのその、
新聞連載というから余計に大サービスな感じ。
「魔術師」で知りあった文代さんが奥さん、
少年探偵団の小林少年もここで初めて登場。
読者を楽しませる仕掛けだらけ。
しかもラストは、実は小五郎の敗北なんだけど
犠牲者であるはずの倭文子がどーしょうもない
女のため、読者もまあ納得しちゃう。
一番かわいそうなのは彼女の息子茂くん。
6歳設定だけど、親父は泥棒、おっかあは色情狂、
それで両方殺されるって、この子の人生どうなるんだ?
まあ本編と関係ないところで心配しても
仕方ないですが、私ならこの子を
また次の話で悪党に使うかな、と、
いらぬ想像さえしました。

ともかく面白かった。
荒唐無稽オーケー。
不完全燃焼だった読書体験の溝が埋まりました。

高校野球、今年は面白い。
こちらも夢中な楽しい夏休みの真っ最中です。
posted by 大ねこ at 16:04| Comment(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月08日

竹本健治「匣の中の失楽」(講談社文庫)

いや、しんどかった。
持って歩くのも読むのも。
マトリョーシカか。
章ごとに前の章は嘘だよ、と言われるような
嵌められたような不愉快感しかなかった。
読書感想をリサーチすると
みなさん褒めちぎっておられる。
黒死館殺人事件、ドグラマグラ、虚無への供物に並ぶ
四大奇書らしい。
リアリティのない観念小説、
若い頃読んだ埴谷雄高の死霊へのオマージュだと
いうこともわかる。
入れ子小説であり、薀蓄小説でもあります。
頭を使いたい人やペダンティックを好む人や、
あるいは若い頃の自分ならば夢中だったかもしれない。
しかし、今やもう無理。
ダラダラ続く学者的な、あるいはアホにはわからんやろ的な、
思考のとぐろ巻きに閉口しながら
悔しさもあって読み切りました。
ああ、疲れた。
そりゃ「失楽」ですから救いは求めてなかったけど、
疲れました。

賢い方々が詳しい書評書いていらっしゃるので
是非ご参照ください。
私には、面白くもなんともない小説でした。
まだ虚無への供物の方がわかったぞ。
posted by 大ねこ at 18:39| Comment(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月07日

映画 実写版 銀魂

銀魂、懐かしい。
しばらく読みました。
紅桜ならばわかると思い、
小ねことシネコンへ。

悪くなかったです。
漫画の世界観をきちんと踏襲していて
実写版の良さも満載。
夏休みのエンタメとしては上等でした。

内容がどうこういう作品ではないので
役者さんについて軽く。
銀さんの小栗旬さんはこの路線がいいかと。
まーきの♩の頃の若いゆえのイケメン卒業からの
小栗旬さんにあまり魅力はなかった。
結婚して男としての役者になるには
今ひとつ力量に弱さが感じられていました。
今回のハジけキャラは、その弱さクリア。
おっさん感もいい感じに生かされていた。
シリアス路線よりこっちの方がいい。
菅田将暉さんの新八、まずまず。
菅田将暉さんはこれからの人なので
まだ未知数。
神楽の橋本環奈さんは、いい。
美少女キャラ脱却、銀魂ならぬ役者魂あり。
鼻くそほじってゲロ吐いてブチャイク顔見せて
それで可愛い。
役者として上手いか、と問われると
ちょっと棚上げですが。

新井浩文の人斬り以蔵ならぬ似蔵は
一番の演技力全開。
盲目役なので目を瞑ったままの演技なので
難しかったことでしょう。
中村勘九郎の近藤勇ならぬ勲もさすがの演技。
そして、菜々緒さん、最高です。
又子役がどハマり。
他にも、佐藤二郎、声で山田孝之など
ああ、土方役に柳楽、桂に岡田将生。
中堅どころをうまく配しました。

パロディも満載でナウシカが出て来たのは
笑いました。
安田顕の刀鍛冶が
昔の剣豪映画のパロディではないかと。
あの大げさな感じが原作通りというだけでなく
往年のそうした映画へのオマージュのような
気がしたのは、私も歳をとった証拠かもしれません。
posted by 大ねこ at 20:00| Comment(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月06日

10周年 ワールドハピネスat葛西臨海公園

葛西臨海公園での初のワールドハピネス。
昨日までの涼しさと打って変わって暑い日になりました。

岡崎体育
喧嘩売る男。
既成概念に楯突く男。
冗談音楽で煽り、
コールアンドレスポンスでできっこないやつを
強要し、
童謡を皮肉り、
まあ困った男。
でもあの体型、憎めない言動。
これからどうなるか。
ただの皮肉屋でフェードアウトか
もう少し一般を巻き込める力量を示すか
楽しみにしたいと思います。
私は、好きなミュージシャンです。

開会宣言
幸宏とせいこう。キュレーター二人。
ヒロシマの日ということで
黙祷。これがしたかったんだと悟り
このおっさん二人がイケメンだと思いました。

コトリンゴ
ゲストにのん。懐かしい「悲しくてやりきれない」
デュエットしました。
コトリンゴって今風の矢野顕子ですな。

宮内優里
インスツルメントのソロ。
カフェで聞くといい感じ。

ナルバリッチ、ノルバリッチ?
よくも悪くもロキノン。
聴きやすいロキノンでした。

関取花
ギター抱えて出てきた。
誰?なんですが、歌は上手い。
シティポップ。

いとうせいこう
ダブフォース
スチャダラ
高木完
せいこうとダブフォースでダブベースの
闘争的な詩の朗読風。
スチャダラやって来ての「今夜はブギーバック」は
贅沢だったなあ。
ダブに乗せてのラップは小粋でした。

zombieチャング
ソロのお姉ちゃん。
元々はモデル出。全て一人でやっているとか。
下北沢などで人気らしい。

グリムスパンキー
このワールドハピネスで知ったあと
テレビやヒットチャートで見聞きしています。
ジャニス・ジョップリン似の声、
ビジュアルも赤い髪にサイケな柄の
60年代風衣装。
実力はあります。
楽曲にあまり興味ないのが残念。

みうらじゅん
アイデンとテティという歌。
イイね。彼らしい。
歌うんだってまずそれにビックリ。
上手いんだ。意外と。
昔のフォークロック的な。
機材トラブルにも大人の対応。

くるり
おはら節でサウンドチェック。
ワールドエンドスーパーノヴァ
エヴリバディシームスセイン
琥珀色の町、上海蟹の朝
リバティアンドグラビティ
いやーん、全部好き。
とってもよかった。
やっぱり好きだな。
今日一番のライブ。さすが!

竹中直人
こゆーいおじさんの癖の強いコーナー。
歌は上手いです。

電気グルーヴ
一人っ子〜、を延々流すのが面白かった。
映像含めて見せるチームですが
やはり私はテクノは無理。
改めて思います。
ピエール瀧は、好きだけど。

トワティ。
YMOからのメタファイブの楽曲、繋げまして
テクニックの素晴らしさは最上級。
聞いてて楽しい。

高橋幸宏と仲間たち
オーラス、トリ。
鈴木慶一らのビートニクスバージョンで
80年代の曲多数。
のん入っての「タイムマシンにお願い」は
鈴木さんにも冥土の土産と言わしめました。
アンコールモードで、メタファイブバージョンで
せいこうさんと共演ラップでした。

幸宏が出て来たあたりからの曇り空。
九州では台風猛撃。
明日は関東にも来るらしい。
そういった意味では、ベストコンディションだった
1日でした。
posted by 大ねこ at 22:49| Comment(0) | 音楽・映画・芝居などの鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月31日

福田利子「吉原はこんな所でございました」(ちくま文庫)

いやいや、ザクッと読むつもりが熟読。
ダメですね。歳とると昔に思いが至ります。
赤線青線廃止後に産まれたわたし。
市川房枝さんがかっこいいと思っていた。
女性は同権であるべきだと思った。
愛知育ちのわたしは、あの有名な
愚かしいほどの派手派手しい結婚式を
正直憎んでおりました。
結婚を理由に仕事を辞めていく女友達を
鼻で笑っておりました。

その癖、新宿の街が好きです。
浅草のいかがわしさが愛おしいです。
渋谷が嫌いな理由は明確で、
情緒が皆無だからです。

以前昼に吉原界隈をぶらぶらした時
夜は怖くて来られない、と思いました。
顔に傷のある方がいそうです。
あるいは、薬物や甘くない危険ばかりな匂いを
感じたからです。

その癖、落語に出てくる吉原は憧れです。
花魁ショーは一度見たかった。
そこには文化があるからです。
なぜ落語の若旦那は勘当されてまで
吉原に通い続けたり居続けしたりしたか、
なぜ身上を潰すほどの高い値段がついたか、
それだけ女性に神性を見いだしていたからでしょう。
確かに人身売買であり、
女性蔑視であることは事実。

しかし、そこには豊かな文化があったことも事実。

筆者の福田さんは、貸座敷(花魁が寝る所)に
客が行くまでの待合の意味があった引手茶屋の
松葉屋の女将。
引手茶屋に幇間や芸を売る芸者がいた。
それらを統括する女将が見た吉原なので
それは生々しい。

貸座敷にも大見世、中見世、小見世があり
いわゆる角海老などは大見世だったそうです。
一般庶民は小見世。
戦争が始まり、兵隊が来るようになって
無理心中もあり、情が移ることもある。
共に田舎出身で、方言が同じだった日には
居続けもあったとか。
なんだかドラマだよなぁ。
今みたいなスマホ時代じゃありえないドラマ。
従軍慰安婦になっていく花魁も。
戦争イコール従軍慰安婦なんだよ。
これはもう反対とかいうレベルじゃない。
韓国の人々が無理やり従軍慰安婦にされた問題も
解決していない。
戦後もそう。
女が、一人で生きていくために
体を売る。
賛成なんかできないけど、反対仕切れない。
男と女がいて、性があれば
これはもう何も言えない。

深い問題。
そこで統括する女将は
文化としての吉原、歴史としての吉原、
そして生活の場である吉原。
だったんだろうと。生身の幇間、生身の芸者、生身の花魁、
そこには豊かな文化にあふれた生活があった。
そして、今もセックス文化は朽ちることなく
もっと自由という名の下、ケバケバしいものに。
これもやがて文化になるだろうか?
否、
花魁達とキャバ嬢やソープ嬢は残念だけど違う。
もちろん素敵なホステスもいる。
けれどそれは個としての素晴らしさであって
システムとして文化ではないと思うのです。
そのシステムそのものが文化だった吉原。
今は昔。浅草しかり。新宿しかり。
でも、現代に生きるわたしは、
その残滓だけでもいい、味わいにいくのでしょう。

売春防止法ができてから松葉屋は
料亭になって、そして今はもうないとのことです。

また、下町行ってみよう。
posted by 大ねこ at 21:39| Comment(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月30日

特選落語会 紫綬褒章の会(権太楼、雲助、さん喬)

特選紫演落語会、とはつまり
紫綬褒章もらった年季に入った三人のおっさん、
が集まる落語会ってことです。
今をときめくおじさんたち、ではない。
しかしいぶし銀の手練れ、熟した落語の語り手、
いかずばなるまい。

実は職場に私の落語の師匠がお出でで、
年齢は少々先輩、落語歴は大々先輩です。
ご主人との出会いも落語通してってんですから
もう筋金入りの通です。
いろいろ知らないことを教えていただいているおかげで
私もかなりわかってきたところがあります。
その大先輩が、今指導している若者と
私が指導している若者が仲良しで
落語聞いてみたいとのことで
お盆の鈴本恒例のさん喬・権太楼会の
チケット取ってあげて行くことにしました。
その日の出し物が笠碁とへっつい幽霊。
へっつい幽霊は聴いたことないので私も楽しみでした。

なんと、
本日権太楼師匠による同じ演目へっつい幽霊、
あるってんですからこりゃ予習かと。
おそらく時期も時期で演目被るかも、とは
思っていました。それもよし。
良いものは良いし、師匠の変化があれば
聞き比べ的な楽しみもありますしね。

前座小多け、桃月庵はまぐり。

権太楼 へっつい幽霊。
予想以上に面白かったです。
権太楼師匠独特な語り口もいいんですが、
人物の演じ分けがツボでした。
なさけない幽霊とべらんめいの熊のやりとり
爆笑でした。
これならまた見たい。

雲助
緑林門松竹(みどりのはやしかどのまつたけ)おすわ殺し。
圓朝物ということで笑うところは一つも無いと
最初におことわりがありました。
悲惨な敵討と犯罪、人ごろし。
25分ほどの噺の間に主要人物4人死んでます。
凄惨。理不尽。
こういうものも落語だよ、と。
ええ声〜。
そこに惚れ惚れしました。

中入り

さん喬 唐茄子屋政談
唐茄子はカボチャですね。
カボチャ売る噺は夏の風物詩。
この噺は笑ってその後泣かせる系の
人情噺なんですね。
約50分、聴かせていただきました。
吉原にうつつを抜かす若旦那が勘当されて
3日食べないで死のうと吾妻橋。
おじさんの徳三郎に救ってもらい
唐茄子売ることに。
見知らぬ人に売るのを手伝ってもらい、
人の情けを知ります。
裏長屋のひもじい子供と武家の奥さん。
売り上げのお金を置くも因業大家に
取られ奥さんは惨めなあまりに首を吊る。
一命は取り留め、因業大家の元へ
徳三郎と若旦那。最後は裁いてもらって
若旦那も勘当を解いてもらい一件落着。
噺のキモは、若旦那の心の推移。
さすがさん喬師匠、演じ切ります。
裏長屋のくだりは思わず涙ぐみました。
しょうもない男が、人を知って行くことが
なんとも心を打ちました。

紫綬褒章、オッケー。
さすがの噺ぶりに満足いたしました。
15日が今から楽しみになりました。
posted by 大ねこ at 19:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽・映画・芝居などの鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする