2017年06月24日

山前譲編「落語推理迷宮亭」(光文社文庫)

国会は閉会、東京都議選は開幕。
嘘つきが多過ぎて辟易。
小学校一年生だって
大人のおかしさ気付いていますよ。

本作はアンソロジー。
連城三紀彦ー変調二人羽織。
落語家の落語家による殺人事件。
我孫子武丸ー貧乏花見殺人事件。
長屋の花見の翻案。
伽古屋圭市ー崇徳院。
これも落語ネタから。
快楽亭ブラックー幻燈。
喬太郎もやってるネタらしいです。
これ、人情系刃傷物で面白かった。
大下宇陀児ー落語家変相図。
落語家が死ぬ話。
那伽井聖ー落研の殺人。
うーむ。
結城昌治ー落語 味噌漉し。
これも落語ネタ。文章が一番うまい。
そしてオチもあってムダがなくイチオシ。
都築道夫ー擬宝珠。
これもネタらしいです。奇想天外過ぎて
ピンとこない。

ま、落語を元にした小説って結構あるんだ、
という体験でした。
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2017年06月18日

綾辻行人「どんどん橋、落ちた」(講談社文庫)

推理ヲタなら垂涎、
綾辻ファンならワクワク、
だったかもしれませんが、私は
全く面白くないです。
犯人当ての内容はさすが綾辻さんという
イジワル加減においては素晴らしい。
額縁というのか、外枠の物語が
楽屋落ちみたいで「知る人ぞ知る」
知っているのが通、的なペダントリィが
鼻について嫌でした。
こちとらマニアでもないし通勤途中のエンタメとして
読みたいのに、ちょっとついていけない。
以上です。
犯人当ての結末も言葉遊びが過ぎて
ヘェ〜、以上ではなかったです。

共謀罪法が民主主義の禁じ手で通り、
加計学園問題も内閣府の嘘が横行、
総理への忖度、いい加減にしてください。
自民党、自滅への道まっしぐらです。
自民党が滅びないなら、日本国沈没でしょ。
あんな口の回らない、憲法改悪だけが念願の
坊ちゃん総理をいつまで大事大事するんですか?
そんなに彼の好きなようにさせてあげたいんですか?
道徳教科化しましたよねー。
現場の混乱ハンパないっす。
官房長官も総理も是非小学校の道徳の授業に
参加してください。
「正直」「誠実」「責任感」等の題材準備して
お待ちしています。
評価も確かすることになったんですよね。
しっかり評価して差し上げます。
もちろんその日そのときの授業だけでは
評価しませんよ。
日常の生活態度や友達関係も十分考慮して評価です。
評価結果次第では、進退お考えください。

本のことより、怒りが先走ってしまいました。
失礼しました。
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2017年06月09日

中山七里「ヒポクラテスの誓い」(祥伝社文庫)

浦和医大法医学教室の光崎教授。
今迄も渡瀬や古手川の依頼で
かっこよく解剖して絶対の信頼を
獲得している唯我独尊キャラの老教授。
今回は主人公。対人物はキャシー先生と
研修医の栂野真琴。
古手川もサブキャラで登場。

五人の病歴ありの変死の解剖、という
やや無理のある設定でしたけど
一つ一つの話がよくできていて面白かったので
細かい指摘はやめましょう。
最後にそれをまとめるエピソードも挿入して
全体としてもスッキリ読めるまとまりありです。

真琴さんの医師としての成長記録でもあり
古手川とうまくいったら楽しいのに、という
別のニヤニヤもありました。

知人か否かで態度を変える行為は分け隔てである。
感情を無視するのではない、論理を優先させろ。
部下にとって一番不幸なのは、
暴君ような上司や無能な上司に当たった時ではない、
責任を取りたがらない上司に当たった時が最悪なのだ。

以上は本文にあるキレのある文章です。
いいね。
中山さんのサスペンスには人生訓があります。
人として大切なすべき何かが描かれているので
どんな残虐さやリアルさも嫌味にならない。

好きな作家のお一人となりました。
posted by 大ねこ at 21:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月03日

中山七里「贖罪の奏鳴曲」(講談社文庫)

今日は世田谷美術館まではるばる。
エリック・カール展。
お子ちゃまがいっぱい。
美しい原画に癒やされて来ました。

読んだ本はこちら。
中山さんにいよいよハマっています。
ハズレなし。
渡瀬、古手川ペアは健在。
悪役は弁護士の御子柴礼司。
本名は園部。かつて幼女殺しをして
少年院に入っていた経歴。
オープニングから御子柴の遺体遺棄、
夫殺しの罪状で最高裁まで行った女と
脳性マヒの息子の弁護に携わりながら
遺体遺棄事件の本ボシと渡瀬達に睨まれ
過去が明らかになっていくストーリー。
稲見という少年院の教官が彼の過去を伝えるくだりに
小説の面白味が満載でした。
園部少年が御子柴となって、
稲見の思いやベートーベンの「熱情」に出会って
改心していく様。
嘘崎、次郎という少年院仲間の親への思いに触れ
人が罪を犯す過程、家族のありように
思いを馳せていき、弁護士になって
今の姿、法廷での彼の弁護の鋭さと共に
真実を見極める目。
それらを全て明らかにしていく渡瀬。
なんかかっこいいです。
稲見の言う「贖罪」は
犯罪を犯した者は、生きて償え、
生きて生きて同じ罪を犯した者を救え、
真実から目を背けるな、ということ。
ここに出てくる人々は、皆一様に痛々しい。
家族への言及に作者は厳しさと温かさを
いつも忘れずに持っています。
犯罪の多くは、家族に由来している。
言い得て妙です。
重い。けれど、逃げてはいけない。
渡瀬がカッコ良すぎてたまらんですよ。

後一作品積んであります。
また買います。
全部読みたい。
絶対オススメ、中山七里さんでした。
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2017年05月29日

中山七里「切り裂きジャックの告白」(角川文庫)

今迄読んだ中では意外感は一番少なめです。
まあ、パターンが読めてきたのかもしれません。
臓器移植と切り裂きジャック、
よく繋げたと思います。
前回出演者の古手川さん登場。
親近感ありです。
ペアを組むのは
娘さんも臓器移植対象者である犬養さん。
容疑のあるのは
移植コーディネーター高野さん。
臓器提供者の母親、鬼子母さん。
移植医療の医師達。

結局は、医療ミスの問題が事件に関わり
真犯人は例によって最後の最後
どんでん返しで発見。
この手法、慣れたかもで
じゃああの人か、と冷静に読み進めました。

一節、心に残りました。
移植手術と原子力発電所、
存廃の是非の構造が酷似、というところ。
なるほど。
非日常の世界ですが
実は身近な問題でもあるんだと認識。
でも、面白かった。
また読みます。中山七里さん。
ハマっています。

私事では、土曜日無事に運動会終了。
子供たちよく頑張り、手前味噌ですが
とても良い運動会でした。
しかしその後の大人の飲み会は
よろしくなかった。
ダラダラと、グダグダと、ジリジリと、
そしていささか下品で、
居酒屋わんの料理も美味しくない。
さっさと帰って来ました。
今日はその振替休日で小ねこと久々の新宿。
東南口の近くの海鮮丼、よかった。
アルタの店がずいぶん若者仕様になり
安くてびっくり。古着一つ購入。
ディスクユニオン昭和歌謡館で
門あさみさんのCD購入。

また明日から仕事します。
posted by 大ねこ at 17:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月24日

中山七里「連続殺人鬼カエル男」(宝島社文庫)

久々夢中で読みました。
非常に憂鬱な小説です。
刑法37条の是非から
人は簡単にパニックになり
暴徒化すること、
恐怖は連鎖し、人の肉体は
精神のありようで結構頑張れること、
どんでん返しが続き
読み手は疲れ、けど真犯人は
そういうことかと読み終えても
さらに憂鬱になるような幕切れ。

アイウエオ順に起こるカエル男による殺人事件。
古手川と上司の渡瀬が解決に向けがんばる前段。
途中挿入されるナツオなる悲しすぎる少年
(実は少年ではない)のエピソード。
後半警察に押しかける飯能市民の恐ろしさ。
怒涛のように古手川が犯人確保。
しかしその後ろで彼を操る一人の女。

渡瀬は見抜く。
その女の精神のコントロールを図る男の存在。
しかし確証も証拠もなく泳がして終わる、
と思いきや
因果応報、という言葉で
その黒幕すらやがて殺害される予告の終焉。

憂鬱ですよ。
けど、唸らざるを得ない。
三流ドラマのような「ありえへん」場面もあり
急激に襲う人間の恐ろしさや
サイコパスとは身近にいる戦慄。

今回もピアノが重要な位置にあり
作者の奥さんがピアノ関係者ってことに
関わりあり、なんでしょうね。

優しさと薄情さ、愛と憎しみ、
人が持つ二律背反を突きつけるから
面白いし、怖い。
これはちょっとしばらくハマりそうです。
けど、この憂鬱感、やるせなさすぎます。
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2017年05月22日

きゅりあん大ホール 三三、一之輔、喬太郎三人会


きゅりあん大ホール

きはち 、芋俵。
芋俵に潜む裏技で
泥棒しようとするが、失敗やらなんやら
最後は間抜けなオナラの噺。
前座噺としては面白い。

三三、橋場の雪。
季節外れ承知で持ってきたかな。
マクラに沖縄での会の話を振ったあたり
わざとかとも。
前にも聴いたので展開は読めます。
たくさんの登場人物の演技わけが楽しかった。

中入り

一之輔、化け物使い。
楽しい。いろいろな化け物の声は出さず
吉田の人使いが荒い主人公中心に
進み、化け物の正体のタヌキが、
妙に可愛かった。


喬太郎、錦の袈裟。
与太郎のバカっぷりが絶妙。
おかみさんの賢さが際立ちます。
まあ噺自体はくだらなさの極みなので
今日の三人は「流した」感が強いです。
上手いですから飽きないし満足ですが
もうちょい美味しさ欲しかった。
守りの消化試合、そんな感じもしました。

夢空間企画 、最近こんな感じ。
独自 企画の方が面白いかもです。
運動会直前、急いで行った身には
6時半開演もきつかったよ〜。
posted by 大ねこ at 21:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽・映画・芝居などの鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月20日

柳家権太楼 塚越孝「権太楼の大落語論」(彩流社)

権太楼師匠のきっぱりしたところや
おかみさんが才女だということ、
三三師匠曰く一番今怖いのは
権太楼師匠だという側面等々、
を伺い知る程度には良い本です。
が、1800円の価値はありませんでした。
彩流社って、前にも読んだけど
イマイチな出版社ですね。
せっかくの大師匠でもっと言葉を尽くした
内容ならいいけど、落語家特有な
曖昧な言葉が多くて師匠の本音は
よく見えないし、
経歴一覧でもつけてくれれば
時系列もわかりやすいのに
巻末の注釈は多くは落語家の名前についてで
そこが知りたくて読んでいるんじゃないと
思いつつ読了。
聞き手塚越さんの問題なのか、編集の問題なのかは
素人の私には分かりませんが、
かゆいところに手は届いてない本です。

俺らはプロだから、「じゃ、本番いつですか?」って
いったら、ないんです。俺はいつもそう思ってる。
いつでも稽古なの。……(寄席の場が稽古場と続き)
プロは生きた人のまえで稽古できるんです。

この一節は、いただきます。
我々教師も同じです。
posted by 大ねこ at 19:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月15日

江國滋「落語無学」(ちくま文庫)

江國さんのエッセイは有名ですが
今回初めて、落語、ということで
読みました。よかったです。
さすが、という印象です。
洒脱で要点が明確で優しい。
落語の登場人物に光を当てていて
初めて読むものにも温かい。
落語をもっといっぱい聴きたくなるような文章です。

この時代の著名人にありがちな
「俺、この人のことよく知ってるもんね」的な
優越感がないところが
小林信彦さんに似ている。
他にも三部作で「手帖」「美学」があるようで
絶版でなければ、読んでみたいと
思いました。
posted by 大ねこ at 21:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月11日

渋谷 柳家三三の落語会

Salon De 三三、という洒落た企画。
場所は嫌いな渋谷。
イープラスの経営店、食事付き落語会。
ローストビーフなど洒落た食事済ませ
「どうらく息子」尾瀬あきらの漫画の
監修したご縁での落語と対談。
作品は月2のビッグコミックオリジナルで
全作拝見済み。

落語はまず元犬。
彼の形は出来上がっているので
前に聴いたのとほぼ変わらない。
でも白が可愛いし口入れ屋の上総屋も
あったかいし、ご隠居もいい人で
大好きです。

師匠がリードで尾瀬あきらさんと対談。
尾瀬さんの担当編集者が
師匠の高校時代の同級生だったご縁と、
尾瀬さんが落語漫画を描きたい思いが
マッチして作品が生まれた経緯が分かりました。
漫画にするといい落語と
漫画にしづらい噺があることも。
前者が芝浜、紺屋高尾、
後者が金明竹、寿限無。
分かります。
落語の作法や師弟制度などを
三三師匠がチェックしていたようです。

中入りして、噺は夢金。
船頭頭領がちょっとヤクザっぽいのがいい。
ボロ着た悪どい侍がうわっつらぽくてよかった。
欲張り船頭が欲張りだけど
侠気のある下町人情を解する貧乏人で
いるいるこういう人、と思わせるところがいい。
お嬢様が口をきかないのもいい。
三三師匠だから喋らせてもきっといい味出す
でしょうが、ここは男の噺でやりきったのがいい。
サゲは、100両手にした船頭が「100両〜」と
呟いて、それを見上げてキセルをポンと
叩いてムッとした表情で船頭の名前
「熊〜」と頭領。
かっこ良かった。
ふりだしに戻る感じもいいし
全てが夢、とチャラにしてしまう感じもいい。
私たちの人生すら一炊の夢か、と
気取ってみたくなるような幕切れでした。

席がとにかく近くて
三三師匠の表情から仕草から全て
手に取るように鑑賞できました。
ちょっと近すぎて恥ずかしいくらいでした。
改めてファンです。
本当に上手い。
どんどん上達していると思います。

渋谷、苦手ですが
今日は行ってよかった。
帰りの電車、座れちゃったし。
明日も仕事頑張ります。
運動会練習入っています。
子供も徐々に本性出してきて
いろいろ起こりそうです。
posted by 大ねこ at 22:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽・映画・芝居などの鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする