2016年03月31日

万城目学「ザ・卍固め」(文春文庫)

76年生まれなんだね。
今年40歳か。
まだまだ若い。
内容はなかなかに渋い。
大阪、奈良、京都の関西圏の男らしい
ユーモア感覚が私は好き。
伊坂さんがどっちかというと真面目派
(でもないですけど)だとすると
万城目さんは筆致はお笑い系。
空想のセンスは甲乙つけがたい。
量産型が伊坂さんで
寡作肌が万城目さん。

エッセイ集で分かることは
江戸川乱歩や稲垣足穂、志賀直哉等に言及し
尊敬しているものの
最もなるほど感のあるのが
車谷長吉さんが好きだということ。
サッカーも好きで
バックパックで海外にも行っていること。

東電の株主だった2011年当時の株主総会での
顛末記はなかなか読み応えがあった。
何の批判もせずにここまで東電の体質を
あばいた文ははじめて読んだ。
他にも台湾でのサイン会の顛末記も
温かくて好き。
穏やかで骨太で、でもそれを隠して
ユーモアとセンスで書き切る文体は
味わい深いです。

同世代作家の森見さんや綿谷さんとの
鼎談も面白い。
私は3人なら断然万城目さんです。

気になるのは
城崎温泉だけで売られているという
お風呂で読める筆者の作品
「城崎裁判」。
「城の崎にて」のオマージュを含んだ
ユーモア小説らしい。
手に入れるためには城崎に行く必要がある!!

行きたくなりました。
まだ販売しているかな。
posted by 大ねこ at 21:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月29日

千葉一泊旅行2

ひまわり荘は民宿です。
布団敷きはセルフサービス、防音は不足。
しかし、欠点を補って余りある良さたくさん。
夜ご飯の舟盛りの豪華さ旨さ。
木の部屋の清潔さ、お風呂の泉質の良さ。
一人二食付きで9000円弱のリーズナブルさ。
中居さんもないので気楽だし、十分満足できる宿でした。

和食の朝ごはんいただいて、千葉の中央方面からの帰宅ルートで出発。

房総フラワーラインからの
道の駅ローズマリー公園。
農産物と醤油(千葉の醤油大集合ブースあり)買いました。
今日は気持ちよく晴れて暖かいので助かります。

道の駅和田浦WA−
O。
クジラの等身大の骨のレプリカがお出迎え。
南房総はクジラも捕れる、がウリのようです。
野菜と手作りジャム買いました。

道の駅鴨川オーシャンパーク。
外房の海一望。
千葉産布海苔買いました。
これで内房外房一周、海に別れを告げ、内陸へ。

訳のわからない鴨川有料道路(軽自動車150円軽車両20円!)通り
道の駅君津ふるさと物産館。
たいして何もなく、超田舎道の林道進み、妙なドライブ感。

イチゴ狩り。
を、しようと勇んで林道進んだけど、
どこも休みでした。または予約完了。
とりあえず君津インター近くの四季の蔵で
丸藤の回転寿司(ネタ、おいしかった。)
昼飯の後、その中の農産物コーナーのイチゴに期待。
が。
ない。
今日は入荷してないらしい。
こうなると意地。
近くのスーパー探して入ると赤い姿、あった。
よし。勇んで直行。
表示を見ると
とちおとめ‼

まさか千葉で栃木産食べることになるとは!

4パック買いました。
帰りの高速で
小ねこはやけ食いの3パック。

魚が良かった千葉一泊旅行でした!
posted by 大ねこ at 13:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月28日

千葉南房総一泊旅行1

春休み恒例旅行、今年は千葉一泊選択。
南房総へ。

朝9時に我が家のボロ車で出発
高速からの道の駅鋸南が、最初の目的地。

首都高からの館山自動車道、鋸南でおり
道の駅鋸南と道の駅保田小学校に寄りました。
かたや寂れ、かたや華々しく、
まあ、それぞれの道の駅でした。
我が家は寂れた方で農家の方が作った手作りジャム買いました。

次は道の駅富楽里とみやま。
食事処綱納屋で刺身定食。
普段好ましいぶり刺身、美味しくいただきました。
直売所の菜花海苔、無添加で美味しそう。
求めました。
道の駅富浦、枇杷倶楽部というくらい枇杷押しでした。
あまり興味ないので買いませんでした。

次の道の駅おおつのさと。
花倶楽部という別名、
観光バスの一団がお花つみ&購入でごった返していました。
我が家は菜花百円買いました。
花を見るのは好きでも育てるのは超苦手。

館山市に入り、白浜野島崎。
南房総最南端。でも今日は寒い🌁⛄🌁
寂れた海辺と灯台。二百円取られるし寒いので、すぐに撤収。

道の駅ちくら潮風王国。
潮風、でした。

4キロメートル先のひまわり荘に宿泊。
着いたところで続きは次回
  
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2016年03月27日

roots66

Roots66Naughty50

武道館に丙午集合。
大槻ケンヂさん、斉藤和義さん、怒髪天の増子さん、
辺り目当てでやって来ました。
他に
スガシカオさん
渡辺美里さん、
田島貴男さん、
など、ある意味濃い人たちが、
一堂に会した、初老学園祭でした。

それぞれ持ち歌を一つ二つやり、
コラボセッションをやって楽しませる感じです。
スガシカオのリンダリンダ、
大槻ケンヂの氷の世界、
美里、せっちゃんのロックンロールウイドゥ、
なかなかヤバかった。

ラストは全員集合して
戦争を知らない子供たち、
勝手にしやがれ、
アンコールにYMCA
笑いこけながら会場一体で盛り上がりました。

せっちゃんが、みんなで歌う時、
一人では歌えず、誰かとソロパートやるっていう
ああ、人の歌は苦手なギター馬鹿さんだと、
ほほえましかったです。

豪華な演奏陣が素晴らしく、
ともすればグダグダ学園祭を
立派なショーにしたのは演奏陣でした。
スカパラの面々や、ピアニスト塩谷さん、
二つのドラムは圧巻の音圧。

増子さんと大槻さんの
掛け合いお馬鹿トークを
整理しようと入ってトータス松本さんも
からかわれてめげる構図
最低で最高でした。

行きに小ねことカラオケ三昧。 
帰りに神楽坂のMATOIで美味しいサラダとパスタとオリーブ。
楽しい春休みを満喫しました。
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2016年03月25日

羽田圭介「「ワタクシハ」」(講談社文庫)

本日卒業式。
新しい人生に向かって羽ばたいてね。
新しい学年の発表。
中学年を希望したのですが。
種明かしは4月に。

TVでよく見る羽田さん。
どんな小説書くのかと
新古書店で購入。
正直に申し上げますと、
「解説」では素晴らしく絶賛されていましたが、
私は結構です、です。
もしかしてこの小説がイマイチなのかも、で
別のをもう一冊あたってみますが
今のところ期待していません。
いえいえ、決して下手な方ではありません。
文章もお上手で読みやすいです。
内容は「就活」する20そこそこの若者の
「就活」とは何ぞや、おのれを捨てることか、など
葛藤なさる小説です。
エントリーシートに自分を書き込み、
下手な鉄砲をたくさん撃ち、
互いを尊敬したり分かりあったり卑下しあったり。
仲良しだったり気分は差別だったり。
いまどきの彼らなんでしょうか。

そもそも「就活」とは何ぞや、という疑問はなく、
巨大な組織の掌で踊らされていることは自覚しつつも
原点を見極めない姿勢に
いくら「あばき」をしたところで
説得力はなかった。
さらに主人公はギタリストで
日々ストイックに練習し、かつてヘビメタバンドとして
デビューもし、CDも出しているという
なんとも恵まれた存在。
両親もいい人でそれなりの一流大学。
ここから誰が何を得るのだろう?
結末もちょいハッピーモードで
この子、何がしたかったんだろう?

今はこういう時代ですよ、って
いいたかったのかな?
若者も頑張っているんだよ、って
伝えたかったのかな?

働くって何なのかな?
ここからそれは見えてこなかった。
読んでいて、グダグダしていて
飽き始めていた読者がいたことも
知っておいてね、羽田さん。
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2016年03月21日

井上ひさしほか文学の蔵編「井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室」(新潮文庫)

3連休、どうということなく終了。
混む時に動くのが苦手なので。
今日は初めてヒトカラなるものをやりました。
結構解放的になれるものだと納得。

教師にはついて回る「あゆみ」、またの名を「通知表」
なるものがあります。
東京都の教師たちはそれはそれは丁寧に所見を書きます。
埼玉の某所のあゆみの所見はひどいです。
2〜3行で「そんなこと親も知っとるわい!」の内容で
わが子は9年間過ごしました。
ですから一般論になるかどうかは分かりませんが
われわれ東京都の学年担任は所見を書く時期は
正直憂鬱です。
ペン書きの頃はメモしておいて直書きで、
ミスしたら修正消しゴムや器械でゴシゴシ。
ですから「ええい、書いちゃったものはしょうがない!」
精神で管理職もよほどの悪文でない限りOKだったんです。
しかしこの頃はパソコンで入力ですから
修正がいくらでも利きます。
これが曲者で、
「自分で入力」→「自分で修正」→「時間を置いてさらに修正」
→「管理職にプリントアウトしたものを見せ朱書きされる」
→「自分で修正」→「学年で見合う」→「修正」→「管理職に決定稿
を見せてまた朱書きで何枚か戻る」→「本当の決定稿」
この果てしない「修正」に、おのれの文才のなさを嘆くのです。

おっかしいなあ〜。国語専門で免状貰ったよな〜〜。

でも、ここで本作を読むと
ああ、私が修正されるのもむべなるかな、と
いたく納得。
我が現在の管理職は非常に優秀な方で
朱書きも一流なら、修正の例文も優秀で
そりゃ私なんぞまだまだです、と脱帽しつつも
ここまで細かいのかよ!と思うこともしばしば。
が!
井上先生の「文章教室」はもっと手厳しい。
そしていたく納得。
文は相手に通じて何ぼ、という基本が
書いている間は忘れがち、だということです。

これは一関で実際に行われた作文教室を
リアルに再現した本で、井上さんは講師として
お話になっている本です。

目からうろこ1
国によって名詞の種類や数が異なる。
日本では家畜を表す言葉は少なく魚や虫、鳥は多い。

目からうろこ2
「を」の使用法。
「を」は、出来上がったものを指すきまりの助詞。
「水を沸かす」ではなく「お湯を沸かす」が正解。
「コメを炊く」ではなく「飯を炊く」が正解。

目からうろこ3
そもそも、日本語も日本人も
戦争するようにはできていない。

目からうろこ4
国語教育、作文教育は、まず、ものをよく見る、
その見たことを、そのまま書くということを
しっかり教えなくてはならない。
(感想文や気持ちを書いている場合ではない)
(事実を書かせるなら、子供たちはきちんとかける、
感想など求めるから作文嫌いになる)

目からうろこ5
「は」と「が」の違い。
「は」は、もう明らかになったことに付く。
「が」は、未知のものに付く。
「あるところにおじいさんいた。
おじいさん、山へ芝刈りに行った」
ふむふむ。

などなど
薀蓄がいっぱい。
さらに巻末には、ここで学んだ方の400字作文が掲載。
皆さんうまい。

改めて自分の文の拙さ、というか
思い込みばかりの文に気付きました。
所見を書く作業は
その子のよさや改善点や課題を
とにかく保護者に端的に伝えるもので
ついつい長くなってしまう私は
次回書くときに、ここで読んだもろもろを
ぜひとも生かしていこうと思うのでした。

ていうか
最近の作家も、悪文、多いよね。
年のせいか
過去の文学をもう一度読もうかと
昨日行った古本屋で
「内田百間」や「林芙美子」を買ってしまいました。
posted by 大ねこ at 18:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月20日

大瀧詠一讃江。

やはり字の大きさ、このままにしますね。
(でかすぎる・・・・・・)

大瀧詠一さんの「DEBUT AGAIN」発売されました。
ああ、再び彼の甘い声が新しい歌で聞けるとは!
生きててよかった。
本当に、大げさでなくそう思います。

昨日は「SONGS」(NHK)で特集をしていました。
薬師丸ひろ子と鈴木さん。
まあ、わかるけど私は両方とも好きじゃない。
「夢で逢えたら」の大瀧さんの声とのトリオは
さすがに圧巻でしたが
でも、私はキンモクセイの伊藤君でやってほしかった。
キンモクセイの「夢で逢えたら」は凄いですよ。
一番のカバーだと思います。

それよりも
楽曲を大瀧さんのこだわりだった「音圧」再現した
プロ中のプロが終結して奏でたあたり
さすがNHK、あなどれない。
同じ音を最上級のプロが何人もよってたかって
出すあたり、感動以外の何ものでもないです。

もちろんアルバム即買いです。
既にわたしのウォークマン在中です。
うっとりしながら聞きました。
「風立ちぬ」や「熱き心に」が
こんなにいい曲に聞こえるのは
楽曲のよさ以上に
大瀧さんの声ですよ。
好きだなあ。この声。

はっぴぃえんども聞いてましたし
「A LONG VACATION」はリアルタイムで夢中になった世代。
三ツ矢サイダーも彼の曲で美味しく感じるし、
多羅尾伴内名義のコミック系も好き。
でも、だからって存命中は多数の1人に過ぎず、
こだわりのあるおっさんで
新曲はめったに出さないから
とんとご無沙汰状態で
たまに「SUNDAY SONG BOOK」(FM東京)で
山下さんと珍妙対談で、
相変わらずこだわりのあるオーディオヲタだなあ、と
呆れつつも、ニヤニヤしながら
聞く程度でした。

しかし3年前
「おいおい、そんな死に方あるかよ!」という
死亡の知らせで彼は彼岸に旅立ち、
残されたわたしたちは
なんだかなあ〜、な気分でした。

ナイアガラとは大きな滝、と、
音の洪水、という意味にかけた
ユーモア好きな彼が
今またわたしの中でのブームになっています。
エバーグリーン、な音楽が
今、どの新曲も楽しくなれないわたしに
むしろ新鮮に聞こえるらしい。

斉藤和義さん、高橋優さん、くるり、山下達郎さん、
サカナクション、かろうじてのBUMP。
音として歌として全体的に好きなのは
その辺りに限られる昨今、
大瀧さんの曲はポップでドラマで難しくない。
けど、大きい。
難しいことをやさしく、の精神は
作家でいけば井上ひさしさん。
どちらもプロ中のプロだけど
一般人に分かりやすく「伝える」。
どちらも表現者のやり方として
わたしたちも仕事上、学ぶものがあります。

惜しい人を亡くしました。でも
曲は今も流れています。
作品を残せる人って素晴らしいな。
posted by 大ねこ at 20:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽・映画・芝居などの鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月17日

福田定良「落語としての哲学」(法政大学出版局)

落語、に惹かれ
買ったものの
その内容の哲学ぶりに
そして荒唐無稽な展開に
さすがに途中放棄。
第一部は未開文化の話
ニオング人の話。
うーーーむ。
第二部がかろうじて読了。
柳家小梅なる人物が
筆者と落語的手法で哲学論、
その後に出てきたのが
小梅が書く「気」についての話。
落語的手法なので読みやすかった。
第三部が天下の愚書「ことのしらへ」の
読解を装った言語学も交えての
哲学(だと思う)的内容。

どこまで本当で
どこからが虚構か不明。
そんな人物が本当にいたのか
そんな本が本当にあるのか
それを考えていると
だまされたような気にもなり
しかし書いてあることを
まじめに読めばきっと
なかなかに賢くなるような
平易な文ではあるのですが
何分わたしの求めているものとは
大きく異なっていたので
今回は放棄でした。

決してつまらない本ではありません。
示唆にも富んでいるし
分かりやすさについては
その辺の哲学書の比ではない
庶民感にあふれています。
一例だけ出しますと
「いき、とは
なさけといなせが結びついたところに
うまれた気風であり風俗である」
ああ、いいね、と思います。

法政大の哲学科教授だったという
この先生は、なかなか話の分かる
落語好きの楽しい先生だったんでしょう。
出会って学んでみたかったですね。
posted by 大ねこ at 22:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月15日

記念日ほどなにもしない。

本日は小ねこの大学卒業式。
本人はリクルートスーツで
卒業式に出た後
謝恩会やら2次会やらで
不在。
そりゃいい年なんだから当たり前。
卒業後の進路は
就職を拒否して
専門学校へ。
声優コースらしい。
ふむ。
私は金を出すのみ。
すねかじりは来年で打ち止め、
と宣言。
よいご身分ではあるが
時代が時代、
自分探しをして納得して
生きてほしい、と願うのみ。

中ねこは飲み会。
付き合いがあるのはいいことだ。
然るに本日
20ン年目の結婚記念日である。
多分失念しているであろう
間抜けな相方である。
最近は口もめっきりきかず
以心伝心といえば聞こえはいいが
日々のルーティンを
互いに阿吽の呼吸でこなすのみ。
お互いそれぞれいやなことには
目をつぶり
感謝の気持ちだけは忘れぬよう
愛しています、でもなければ
別れます、でもない
関係で
互いの自由は保障しあって
くっついて生きています。
なので
なんだか記念日といえば
記念日だが
今私は家に1人。
気楽なもんでございます。

そしてまた明日が来て
明後日を待ちわびる、
そんなささやかな生活が
嫌いではないのです。
posted by 大ねこ at 22:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月13日

矢野誠一「文人たちの寄席」(白水社)

1997年刊行。
内容は1977年のもの。
もう40年も前の文章。

寄席、とはあるけど
内容的には芸能一般。
しかも当時の噺家や浪曲家のこと、
さっぱり分かりません。

前半は文士たちと芸能、
後半は文学と芸能です。

有名な永井荷風や川端康成は
さすがに知っていましたが
芥川や高見順などはへええ、でした。
森鴎外は予想以上に遊び人だったし
泉鏡花もなるほどでした。
で、なんとなく往年の小説を
読み返したくなる感傷を味わううち
後半、
樋口一葉の明治の吉原風景「たけくらべ」、
昭和に入っての
山口瞳「江分利満氏の優雅な生活」、
堀辰雄「不器用な天使」など
読んでもなかった小説群が
なんとも懐かしい香りをもって
わたしの周りに立ち昇ってきました。

そんな効果はありましたが
肝心の噺家については
あまり知識を得ることは
できませんでした。

ま、やはり、高座がすべて、
ってことですね。
posted by 大ねこ at 18:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月09日

文藝別冊「ナンシー関 トリビュート特集」(河出書房新社)

2003年の本です。
先日読んだ関さんの
人間性に興味をもって
どんな人となりか知りたくて
古本で購入。

あの消しゴム版画って
彫ったところが黒いのか
不思議でした。
けど、この本文中に
黒白反転してる?みたいな
文があって
ああ、と納得。
版画家としても面白いけど
何よりTV評論家?としての
センスが卓越してると思いました。
生きているときには
変わったお姉さんがいるな、
くらいにしか思わなくて
ちょっと残念です。

今で言うと私的には
マツコさんかな。
センスの良さ、人を根本で
傷つけないところが
似てる気がします。
寸鉄で一刺しグサリ、も。

TVの内容や登場人物で
誰もがなんとなく思うことを
「すっと頭に入る」ように書けることが
すごい、と放送作家で対談もよくなさった
町山広美さんが言うと
同様に対談者のリリーさんが
「モヤモヤしていて「何だったんだろう?」
と思っていることを
「これだったんだ」と確認」できる
文だったと受けています。
ははあ。

「本人たちにとってはほとんど
「素」を露呈させたにすぎないかもしれない
ような事態を、一つの積極的な
「芸」として読み変えることで、
それを娯楽として救い出そうと
したということだろう」
社会学者、長谷正人さんは
小林信彦と対比しながら
TVと関わる時代性の違いを交え、
納得できる文章で書いています。

消えていく文化、
消費される文化、
刹那的な文化としての
TVにある意味をおいた辺りに
彼女の慧眼があるようです。
青森生まれの賢く歌のうまい
お嬢さんだったようで
40前の急逝は惜しいですね
posted by 大ねこ at 21:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月05日

劇団四季「ウエストサイドストーリー」

久々の劇団四季。
「ウエストサイド」です。
前回見に行ったときは
後半正直ダレて
映画のほうがよかったなあ、と
申し訳ない感想でした。

今回は違った!
いい仕事してました。
前半の踊りのキレのよさ、
後半の報復合戦と
トニーを殺されたときの
マリーアの悲痛な叫び。
単なるロミジュリの甘さから
訣別した人間の叫びが
マリーアによって達成されました。
いやいや
もう一度見たい。
既にそんな気持ちです。

楽曲のよさもさることながら
ライブ演奏なのがまたよい。
ミュージカルはやはり
生音ですな。

人種差別に基づく物語に
男女差の伏線や
大人とこどもの伏線など
随所に台詞と歌とダンスに
生かされていました。

久々に四季でいい!と思いました。
次回(今日は小ねことは
職場の若者誘って行こうと。
わたしたち世代はこの話は
定番中の定番ですが
いまどきの子は知らないかもです。
誘う価値はあるし
むしろ見ておいてほしい話です。

ちなみにマリーアは山本紗衣さん。
アニタは岡村美南さん。
ベルナルドに萩原隆匡さん。
うまかった人たち。
トニーの神永東吾さんは
歌はうまかったが線が細かった。
ドックの松下武史さんは
いい味でした。
posted by 大ねこ at 22:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽・映画・芝居などの鑑賞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月03日

小林信彦・荒木経惟「私説東京繁昌記」(ちくま文庫)

そりゃあ小林さんの仕事ですから
皮肉な題名に決まってます。
「町殺し」がテーマ。
アラーキーの写真も
それに沿って
古き悲しき東京の写真が
それはそれはリアルに満載。
氏の生まれた東日本橋(両国)からの
下町風景以上に
山の手といわれる青山から
渋谷、新宿、池袋辺りまでの
批判力は半端ないです。

全然江戸っ子でもない私が
云々することはできませんが
銀座批判より
渋谷批判に重きを置く姿勢に
強く同意してしまう。
「パルコの〈文化戦略〉が
成功したのは、〈田舎者が考える
都会のイメージ〉を強引に
押しすすめて、ためらわなかった
点にある」
「これほど生活者の匂いを欠いた
街も珍しい」
そうなんです。
あまりの人工的なこれでもかモード
うんざりしていきたくない街NO.1です。

「東京のように、何かに
追い立てられるかのように
〈街そのもの〉を消費してゆく
都市は世界にもまれ」
地上げの季節の彼の感想ですが
私は今もそう思います。

路地を歩くとほっとする。
高いビルや複合施設に
何の興味もない。
ちょっとした商店街や
坂の上にあるお店がいい。

人形町、
この間落語で寄りましたが
夜だったせいもあって
何も見ていません。
是非また寄りたい街です。
下北沢は興味がないが
阿佐ヶ谷や高円寺は好き。
普通の人々が息づき
高層の少ない街。
いっそ銀座ならいい。
また「田舎者」の私は
街めぐりをしたいです。
東京の懐の深さも
知っているからです。
何をおいても
文化は確かにあちこちに
根付いているから。
よそ者だからこそ分かる
東京の文化臭は
凄いんですよ、小林さん。
posted by 大ねこ at 21:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする