2017年07月03日

三浦しをん「政と源」(集英社文庫)

裏切らないしをんさん。
コバルト系で、対象は若者に向けての
小説っぽいですが、なんのなんの。
むしろ十分大人向け。
若者に老人の生き様伝えようとしてる感じ、
それもかっこいいです。

彼女お得意の男子主人公、
73歳から74歳にならんとする
元銀行マンで女房と娘に見捨てられ系の真面目国政。
つまみ簪職人で、
最愛女房に先立たれたヤンチャ系源二郎。
墨田区Y町に住み、渡し舟で行き来するというから
横網ではないかと見当付けています。
いっそ合わないように見える二人が
幼なじみというだけで、互いのさみしさを
半分にしてる毎日です。

源二郎の弟子の徹平と美容師の彼女が
またかわいいし、二人を翻弄したり
縁を繋げあったりしていく話です。
読んでいてとても気持ち良い。
ジジイの身勝手さもあるあるネタで
いっそ小気味良いと思えました。
誰にでも読んで欲しい佳品。
この手の小説にありがちなうっとうしさや
押し付けがましさはありません。
教訓もなければ、難しさもない。
ただそこにある人々の物語です。
posted by 大ねこ at 21:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする