2016年12月23日

江戸川乱歩「明智小五郎事件簿3 蜘蛛男」(集英社文庫)

長編小説。
連載を意識しての筆の運びが顕著。
「さて、次はどうなるでしょう!」的な。

特徴的な美人を狙う博士。
犯人探しをしていた畔柳博士が実は犯人、
というのが、前段の重要事項。
それをあっさり突然登場した明智小五郎が解決。
後段は、犯人と明智の対決の構図。
ぼけぼけして逃してしまったり
ありえん警察のお間抜け捜査があったり、
ツッコミどころ満載でした。
最後に自分から死んでしまい、
ご都合主義も満載。

でも、読んじゃいます。
変態的なプロット、差別感いっぱいの文章、
エログロナンセンスで読ませます。
人の「いかんなあ」という部分にヒットしてきます。
人の心にひそむ妖しい思いに
不敵な笑みを浮かべて近づいてくる文章です。
下世話なゴシップについつい聞き耳立てる、
あの感じです。文春➖センテンススプリング、的な。
好きじゃない。けど、気になる。
嫌いとは言えない。
そんな世界観。
まだまだ続きます。

ところで、犯人は、ちっとも蜘蛛男じゃないんです。
ただの看板題名。
まさに文春の新聞広告の見出しレベル。
posted by 大ねこ at 20:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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