2016年12月27日

江戸川乱歩「明智小五郎事件簿5 猟奇の果」(集英社文庫)

変態乱歩ここにあり。
ストーリー的には大きく破綻。
品川さんに瓜二つの怪人。
猟奇好きの青木さん。
初めは淫売宿でのサドマゾごっこメインだったのに
後半、明智小五郎さん出てきたあたりから
もう完全に別の小説。
共産党非合法活動に恐れる乱歩は
でっちあげとも言えるストーリー展開にシフト。
工場主やら警視総監やら総理大臣やらの瓜二つ続出。
挙句の果てに、人間完全整形術を行う
気が違った医師登場。
最後にその人、頭打って本当の発狂者になるって
ちょっとすごすぎます。
明智さんもやられたはずなのに
なぜかちゃっかり復帰して事件解決しちゃう
素晴らしき御都合主義。
登場人物の中で一番の猟奇好きは青木さんですが、
いつの間にか主人公がすり替わって
今まで幽霊男とか呼ばれていた犯人に
青木さん自身も整形させられたらしく
存在感が急になくなっていました。

もうこの作品は、アレですね、
センセーショナルに扇情的に書きあらわしたもので、
当時の東京の各地の面白さを楽しむにしくはないです。
内容求めちゃいけないです。
主題よりデティール楽しむ小説でした。
posted by 大ねこ at 18:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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