2017年01月29日

伊坂幸太郎「首折り男のための協奏曲」(新潮文庫)

読後感、うー〜〜んでした。
連作短編集、を確認しなかったのと
本の帯「思わずあっと声が出る。」に惑わされたのと
今までの伊坂ワールドに冒され過ぎているのとで
スッキリしなかったです。

首折り男が死んじゃったこと。
黒澤が泥棒のみならず探偵として優秀なこと。
若林夫婦の意外な「僕の舟」が面白過ぎたこと。
恨みとか妬みとかが、溢れているにもかかわらず
神様や幽霊や天の配剤や偶然の必然があって
なんとなく救いになるという連作だったこと。
最後の「合コンの話」は、何を目指すか不明で
ただピアノつながり(まさに協奏曲か)と
首折り男事件が同時系列で起きているという
無理やり感が私には否めませんでした。
ていうか、この最後の短編で
話全体のオチを期待し過ぎていたのかもです。

緩やかなつながりで人生の出会い的なものは
感じ取れましたけど、正直期待ハズレだった。
いやいや、一つ一つの短編はよくできていて
どれも面白いです。
結末を期待させ過ぎる帯や煽り文に問題あり。

しかし、高村薫さん読んだ後だから
思うのは、会話文多用で成り立つ昨今の小説の中では
伊坂さんは白眉です。
漫才的、ウイットユーモア、韻を踏むラップ的な、
仕込まれた言葉、など、読書通にも
飽きさせないつくりは見事です。

きっとまた読みます。
仙台でまた書き続けてください。
posted by 大ねこ at 18:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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