2017年06月03日

中山七里「贖罪の奏鳴曲」(講談社文庫)

今日は世田谷美術館まではるばる。
エリック・カール展。
お子ちゃまがいっぱい。
美しい原画に癒やされて来ました。

読んだ本はこちら。
中山さんにいよいよハマっています。
ハズレなし。
渡瀬、古手川ペアは健在。
悪役は弁護士の御子柴礼司。
本名は園部。かつて幼女殺しをして
少年院に入っていた経歴。
オープニングから御子柴の遺体遺棄、
夫殺しの罪状で最高裁まで行った女と
脳性マヒの息子の弁護に携わりながら
遺体遺棄事件の本ボシと渡瀬達に睨まれ
過去が明らかになっていくストーリー。
稲見という少年院の教官が彼の過去を伝えるくだりに
小説の面白味が満載でした。
園部少年が御子柴となって、
稲見の思いやベートーベンの「熱情」に出会って
改心していく様。
嘘崎、次郎という少年院仲間の親への思いに触れ
人が罪を犯す過程、家族のありように
思いを馳せていき、弁護士になって
今の姿、法廷での彼の弁護の鋭さと共に
真実を見極める目。
それらを全て明らかにしていく渡瀬。
なんかかっこいいです。
稲見の言う「贖罪」は
犯罪を犯した者は、生きて償え、
生きて生きて同じ罪を犯した者を救え、
真実から目を背けるな、ということ。
ここに出てくる人々は、皆一様に痛々しい。
家族への言及に作者は厳しさと温かさを
いつも忘れずに持っています。
犯罪の多くは、家族に由来している。
言い得て妙です。
重い。けれど、逃げてはいけない。
渡瀬がカッコ良すぎてたまらんですよ。

後一作品積んであります。
また買います。
全部読みたい。
絶対オススメ、中山七里さんでした。
posted by 大ねこ at 20:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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