2018年08月26日

中山七里「作家刑事毒島」(幻冬社)

例のエッセイに本書の情報満載なので
エッセイ読んだ後にこの本の購入も
増えるんでは、と思います。
うまい商法だな、中山さん。
私はたまたまいろんな中山作品まとめ買い
した後に、エッセイが出て買って
先にエッセイ読んだって言う感じです。

どれ読もう、と考えた時
やっぱりエッセイ推しの本書になりました。

毒島は中山さん本人、間違いない。

刑事という設定は作品上のことで
おそらく人間的ないろいろは
極端に描いているんでしょうけど
きっとご本人。
いゃ〜!

読めばわかります。毒島は笑う。
そして嗤う。
原作をどれだけ改変されても怒らない。
怒るのにはエネルギーが必要、
もったいない、そのエネルギーを作品に使う、
そういう人物。
犬養の上司で、皮肉と嫌味で
犯人挙げるのもトップなら
嫌われ加減もトップ。
一旦刑事を辞めた原因も本書にありますが
なかなかな理由です。

短編5つ、全て作家や作家志願者、
最後のだけテレビドラマ業界の話。
いかにそれらの人々が承認欲求に満ち溢れ、
いかに人間として破綻していて、
サイコパスギリギリ、もしくはサイコパスそのもの、
として描かれています。

相棒になる明日香が作家は芸術家だから打算では
作品は作れないので必要?と問うシーンで
毒島曰く
「出版社にすれば商業活動の一環に過ぎないし、
読者にとったら娯楽に過ぎない。」
「請け負った仕事をこなして、それに見合った
対価を得るという点では、他の職業と全く同じ、
誰にでもなれる職業じゃないから、勘違い
しやすいんだよ。」
これは超納得。
そうか。そうだ。その通りです。

実は私も大昔、作品を書いて投稿したことあり。
全然でした。
そこでさっさと見切りました。
そういうもんです。
就職試験と一緒。
無理なら合わないんだから合うもの探す。
かといって、この長年やってる仕事が
合う仕事か?というと、うーむ。
でも、仕事して対価をもらって
満足ではないけど不満でもない。
それ以外のことで満足私得ている。
それもありだ。
書くより読む方が面白い。

せめてお礼のつもりでこうして
書いています。
読後感が良い本ではないでしょうけど
こんな本音いいですね。

ちなみに、奥付の一文ちょっと引用。
「この物語は完全なるフィクションです。
現実はもっと滑稽で悲惨です。」
うふ、うふふ、うふふふふ。
posted by 大ねこ at 18:55| Comment(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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