2018年09月30日

中山七里「翼がなくても」(双葉社)

びっくり。
犬養隼人と御子柴礼司登場。
なんなんだ、この豪華キャストは。

そのくせドラマはほぼ二人はサブキャラ扱い。
おいおい。贅沢すぎる。

さらに、結末は礼儀上書けないけど
二人が結末を猛烈に高める設定。
途中、
主人公のストイックさについていけなくなりかけ
もう主人公がむしろ負けてくれた方が
スッキリするんじゃないかと思いかけたところへ
ぶち込む二人の解決編。
うわああ!と叫びたくなるような気持ちへ。

構成力が予想の域を超えてます。
内容の無理さよりも
やはり小説は構成力だと思い知らされる一瞬。

主人公は20歳になったばかりのアスリート。
不慮の事故で片足を失った。
その事故の犯人は隣の幼なじみの現在ヒッキー。
怨みつらみを乗り越えて
彼女は義足を手に入れるために奔走し
恥も外聞もかなぐり捨ててパラリンピックを
目指し始める。

「たとえ翼がなくても、きっと彼女は無理にでも
飛び立とうとしただろう。時々そういう
諦めの悪い人間を見かける。」
御子柴のラストの方台詞。
これがこの小説の根幹です。

何故彼女は無理にでも飛び立とうとしたのか。
何故怨恨を超えられたのか。
犬養は真相を知っても動こうとしなかったか。
何故御子柴はこの弁護を引き受けたか。
読んでください!
ミステリーの形を借りた美しい青春小説でもあります。

だれか映画化してくれないかな。
posted by 大ねこ at 18:41| Comment(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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