2017年07月25日

立川志らく独演会 東京芸術劇場プレイハウス

志らく落語。
自分へのバースデープレゼントです。
本日誕生日。
芸術劇場プレイハウスとは、奮発ですね。
さすが人気がある志らく師匠ですね。

ですが。
前座の牛ほめもわさわさしていたし
はじめの噺、青菜も
小三治師匠や市馬師匠、三三師匠の
ほんわかしたゆったりの青菜は
身にしみているので
場内は爆笑でしたけど、私は
苦手でした。
そもそも、噺のマクラで
昨今のダメ政治を斬るのはいいんだけど
談志だったら、親友の先代圓楽だったらの
くだりから私は笑えなかった。
毒は嫌いじゃないです。
でも、感じたのはちょっとへりくだった
嫌味だったからです。
しかし場内はいちいち爆笑で
志らく人気の凄さが伝わりました。
んん。
落語で笑えれば帳消しだったと思います。
でも、早口の狂気のある畳み掛けに
私は本来の青菜の良さが消されていたように
感じました。

中入り。

子別れ。
これは素敵なバースデープレゼントでした。
鰻。今日は土用の丑の日。
世の中がおかしな様子だからこそ
この噺はしみました。
権太楼師匠のような臭みや泣きがないのに
思わず涙ぐみました。
亀ちゃんのおませで賢い様子が生き生き、
主人公が江戸っ子で照れ屋で
側で聞いてる八百屋がユーモアになり
ただのお涙頂戴に堕さない後味につながります。
それにつけても、おかみさんの
いい女ぶりに惚れました。
亀ちゃんの利発さとおかみさんの上品さと
主人公のまっすぐさが絶妙で
これはいい噺でした。

勝負するなあ〜志らく。
嫌いになれない。
むしろ、素敵なプレゼントありがとうございましたと
お礼申し上げます。
信じるっていいなあ。
家族っていいなあ。
うん、待ってる人がいる。
私も帰ろう。
posted by 大ねこ at 22:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月18日

畠山健二「落語歳時記」(文化出版局)

先日の古本屋で買った本。
落語の演目を歳時記風にまとめた本。
筆者の畠山さんは、演芸作家、演出家。
私より少しだけ年上。
小粋な文章で読みやすいです。
落語初心者向けの書き方が良いです。
私は初心者からの少しだけ成長したらしくて
ここに出てる演目は、ほぼわかるようになりました。
エッヘン。
鮑のし、鰻の幇間、花筏、今戸の狐、
以上は知らない演目。
明烏、蔵前駕籠、大工調べ、
以上は知っているけど実際に見たことがない演目。
明烏は是非見たいやつです。

夏休み間も無く。
またいろいろ見にいく予定。
明日はユーミンコンサート。
ウキウキ。
posted by 大ねこ at 21:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月11日

林家彦いち「楽屋顔」(講談社α文庫)

先日の神保町巡りで
矢口書店で購入。
この本屋さんは結構穴場で
芸能系の本が豊富です。
落語の関連書結構あります。

彦いちさんは一度か二度、聴いたことが。
新作系の昇太さんたちとSWA作ってますね。
木久扇師匠のお弟子さんで
喬太郎さんとほぼ同世代。
木久扇師匠に興味ないので申し訳ありませんが
今ひとつ身は入りません。
写真が多くて楽屋裏の噺家さんの
姿が興味深く楽しく読みました。
いい写真もいっぱいありました。
キャプションも良かった。
頭の良い方だと思いました。
鹿児島の筋肉系だけではないです。
posted by 大ねこ at 21:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月08日

能町みね子「逃北〜疲れたときは、北に逃げます」(文春文庫)

小ねこの彼氏さんが、また上京。
お友達のお芝居見に来た。
もちろん小ねこに会いに。
今日は御茶ノ水からの神保町案内。
水道橋いく方向にある炒飯屋でたっぷりお昼。
さぼうるが満席なのでラドリオでお茶。
古本屋少し周り、二人はお芝居へ。
その道中で読み終えました。

北は、私も大好きで
筆者が訪れた稚内や青森の野辺地からの行程は
私も周りました。
圧巻はアイスランドからのグリーンランド。
これはすごい。
お母さんは小樽出身。おばあさんは宮城出身。
北の血が騒ぐんでしょうね。
私はそういうことはないので
北への思いの熱さは筆者がうんと上。
ふと呟くこの一節。
茨城で育ち東大に進学、東京で生きる彼女が、
➖運よくここで仕事を得て生活はできているけれど、
なんとなく上京してなんとなく生きている私が
こんな忙しい場所に居つづけて、そして稚内の
マスターに「東京の人」なんて呼ばれるように
なっちゃって、これでいいのか、と
空しくなる夜がある。

ここはわかる。

今年の夏の旅行は久々の東北復帰。
岩手からの青森経由で秋田、花巻戻る
周遊旅行、500キロの旅です、
能町さんは車運転なしのバスと電車。
中ねこのおかげで我が家は大きくまわれます。
その日まで後一カ月。
頑張ります。
posted by 大ねこ at 20:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月03日

三浦しをん「政と源」(集英社文庫)

裏切らないしをんさん。
コバルト系で、対象は若者に向けての
小説っぽいですが、なんのなんの。
むしろ十分大人向け。
若者に老人の生き様伝えようとしてる感じ、
それもかっこいいです。

彼女お得意の男子主人公、
73歳から74歳にならんとする
元銀行マンで女房と娘に見捨てられ系の真面目国政。
つまみ簪職人で、
最愛女房に先立たれたヤンチャ系源二郎。
墨田区Y町に住み、渡し舟で行き来するというから
横網ではないかと見当付けています。
いっそ合わないように見える二人が
幼なじみというだけで、互いのさみしさを
半分にしてる毎日です。

源二郎の弟子の徹平と美容師の彼女が
またかわいいし、二人を翻弄したり
縁を繋げあったりしていく話です。
読んでいてとても気持ち良い。
ジジイの身勝手さもあるあるネタで
いっそ小気味良いと思えました。
誰にでも読んで欲しい佳品。
この手の小説にありがちなうっとうしさや
押し付けがましさはありません。
教訓もなければ、難しさもない。
ただそこにある人々の物語です。
posted by 大ねこ at 21:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月24日

山前譲編「落語推理迷宮亭」(光文社文庫)

国会は閉会、東京都議選は開幕。
嘘つきが多過ぎて辟易。
小学校一年生だって
大人のおかしさ気付いていますよ。

本作はアンソロジー。
連城三紀彦ー変調二人羽織。
落語家の落語家による殺人事件。
我孫子武丸ー貧乏花見殺人事件。
長屋の花見の翻案。
伽古屋圭市ー崇徳院。
これも落語ネタから。
快楽亭ブラックー幻燈。
喬太郎もやってるネタらしいです。
これ、人情系刃傷物で面白かった。
大下宇陀児ー落語家変相図。
落語家が死ぬ話。
那伽井聖ー落研の殺人。
うーむ。
結城昌治ー落語 味噌漉し。
これも落語ネタ。文章が一番うまい。
そしてオチもあってムダがなくイチオシ。
都築道夫ー擬宝珠。
これもネタらしいです。奇想天外過ぎて
ピンとこない。

ま、落語を元にした小説って結構あるんだ、
という体験でした。
posted by 大ねこ at 18:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月18日

綾辻行人「どんどん橋、落ちた」(講談社文庫)

推理ヲタなら垂涎、
綾辻ファンならワクワク、
だったかもしれませんが、私は
全く面白くないです。
犯人当ての内容はさすが綾辻さんという
イジワル加減においては素晴らしい。
額縁というのか、外枠の物語が
楽屋落ちみたいで「知る人ぞ知る」
知っているのが通、的なペダントリィが
鼻について嫌でした。
こちとらマニアでもないし通勤途中のエンタメとして
読みたいのに、ちょっとついていけない。
以上です。
犯人当ての結末も言葉遊びが過ぎて
ヘェ〜、以上ではなかったです。

共謀罪法が民主主義の禁じ手で通り、
加計学園問題も内閣府の嘘が横行、
総理への忖度、いい加減にしてください。
自民党、自滅への道まっしぐらです。
自民党が滅びないなら、日本国沈没でしょ。
あんな口の回らない、憲法改悪だけが念願の
坊ちゃん総理をいつまで大事大事するんですか?
そんなに彼の好きなようにさせてあげたいんですか?
道徳教科化しましたよねー。
現場の混乱ハンパないっす。
官房長官も総理も是非小学校の道徳の授業に
参加してください。
「正直」「誠実」「責任感」等の題材準備して
お待ちしています。
評価も確かすることになったんですよね。
しっかり評価して差し上げます。
もちろんその日そのときの授業だけでは
評価しませんよ。
日常の生活態度や友達関係も十分考慮して評価です。
評価結果次第では、進退お考えください。

本のことより、怒りが先走ってしまいました。
失礼しました。
posted by 大ねこ at 17:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月09日

中山七里「ヒポクラテスの誓い」(祥伝社文庫)

浦和医大法医学教室の光崎教授。
今迄も渡瀬や古手川の依頼で
かっこよく解剖して絶対の信頼を
獲得している唯我独尊キャラの老教授。
今回は主人公。対人物はキャシー先生と
研修医の栂野真琴。
古手川もサブキャラで登場。

五人の病歴ありの変死の解剖、という
やや無理のある設定でしたけど
一つ一つの話がよくできていて面白かったので
細かい指摘はやめましょう。
最後にそれをまとめるエピソードも挿入して
全体としてもスッキリ読めるまとまりありです。

真琴さんの医師としての成長記録でもあり
古手川とうまくいったら楽しいのに、という
別のニヤニヤもありました。

知人か否かで態度を変える行為は分け隔てである。
感情を無視するのではない、論理を優先させろ。
部下にとって一番不幸なのは、
暴君ような上司や無能な上司に当たった時ではない、
責任を取りたがらない上司に当たった時が最悪なのだ。

以上は本文にあるキレのある文章です。
いいね。
中山さんのサスペンスには人生訓があります。
人として大切なすべき何かが描かれているので
どんな残虐さやリアルさも嫌味にならない。

好きな作家のお一人となりました。
posted by 大ねこ at 21:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月03日

中山七里「贖罪の奏鳴曲」(講談社文庫)

今日は世田谷美術館まではるばる。
エリック・カール展。
お子ちゃまがいっぱい。
美しい原画に癒やされて来ました。

読んだ本はこちら。
中山さんにいよいよハマっています。
ハズレなし。
渡瀬、古手川ペアは健在。
悪役は弁護士の御子柴礼司。
本名は園部。かつて幼女殺しをして
少年院に入っていた経歴。
オープニングから御子柴の遺体遺棄、
夫殺しの罪状で最高裁まで行った女と
脳性マヒの息子の弁護に携わりながら
遺体遺棄事件の本ボシと渡瀬達に睨まれ
過去が明らかになっていくストーリー。
稲見という少年院の教官が彼の過去を伝えるくだりに
小説の面白味が満載でした。
園部少年が御子柴となって、
稲見の思いやベートーベンの「熱情」に出会って
改心していく様。
嘘崎、次郎という少年院仲間の親への思いに触れ
人が罪を犯す過程、家族のありように
思いを馳せていき、弁護士になって
今の姿、法廷での彼の弁護の鋭さと共に
真実を見極める目。
それらを全て明らかにしていく渡瀬。
なんかかっこいいです。
稲見の言う「贖罪」は
犯罪を犯した者は、生きて償え、
生きて生きて同じ罪を犯した者を救え、
真実から目を背けるな、ということ。
ここに出てくる人々は、皆一様に痛々しい。
家族への言及に作者は厳しさと温かさを
いつも忘れずに持っています。
犯罪の多くは、家族に由来している。
言い得て妙です。
重い。けれど、逃げてはいけない。
渡瀬がカッコ良すぎてたまらんですよ。

後一作品積んであります。
また買います。
全部読みたい。
絶対オススメ、中山七里さんでした。
posted by 大ねこ at 20:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月29日

中山七里「切り裂きジャックの告白」(角川文庫)

今迄読んだ中では意外感は一番少なめです。
まあ、パターンが読めてきたのかもしれません。
臓器移植と切り裂きジャック、
よく繋げたと思います。
前回出演者の古手川さん登場。
親近感ありです。
ペアを組むのは
娘さんも臓器移植対象者である犬養さん。
容疑のあるのは
移植コーディネーター高野さん。
臓器提供者の母親、鬼子母さん。
移植医療の医師達。

結局は、医療ミスの問題が事件に関わり
真犯人は例によって最後の最後
どんでん返しで発見。
この手法、慣れたかもで
じゃああの人か、と冷静に読み進めました。

一節、心に残りました。
移植手術と原子力発電所、
存廃の是非の構造が酷似、というところ。
なるほど。
非日常の世界ですが
実は身近な問題でもあるんだと認識。
でも、面白かった。
また読みます。中山七里さん。
ハマっています。

私事では、土曜日無事に運動会終了。
子供たちよく頑張り、手前味噌ですが
とても良い運動会でした。
しかしその後の大人の飲み会は
よろしくなかった。
ダラダラと、グダグダと、ジリジリと、
そしていささか下品で、
居酒屋わんの料理も美味しくない。
さっさと帰って来ました。
今日はその振替休日で小ねこと久々の新宿。
東南口の近くの海鮮丼、よかった。
アルタの店がずいぶん若者仕様になり
安くてびっくり。古着一つ購入。
ディスクユニオン昭和歌謡館で
門あさみさんのCD購入。

また明日から仕事します。
posted by 大ねこ at 17:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月24日

中山七里「連続殺人鬼カエル男」(宝島社文庫)

久々夢中で読みました。
非常に憂鬱な小説です。
刑法37条の是非から
人は簡単にパニックになり
暴徒化すること、
恐怖は連鎖し、人の肉体は
精神のありようで結構頑張れること、
どんでん返しが続き
読み手は疲れ、けど真犯人は
そういうことかと読み終えても
さらに憂鬱になるような幕切れ。

アイウエオ順に起こるカエル男による殺人事件。
古手川と上司の渡瀬が解決に向けがんばる前段。
途中挿入されるナツオなる悲しすぎる少年
(実は少年ではない)のエピソード。
後半警察に押しかける飯能市民の恐ろしさ。
怒涛のように古手川が犯人確保。
しかしその後ろで彼を操る一人の女。

渡瀬は見抜く。
その女の精神のコントロールを図る男の存在。
しかし確証も証拠もなく泳がして終わる、
と思いきや
因果応報、という言葉で
その黒幕すらやがて殺害される予告の終焉。

憂鬱ですよ。
けど、唸らざるを得ない。
三流ドラマのような「ありえへん」場面もあり
急激に襲う人間の恐ろしさや
サイコパスとは身近にいる戦慄。

今回もピアノが重要な位置にあり
作者の奥さんがピアノ関係者ってことに
関わりあり、なんでしょうね。

優しさと薄情さ、愛と憎しみ、
人が持つ二律背反を突きつけるから
面白いし、怖い。
これはちょっとしばらくハマりそうです。
けど、この憂鬱感、やるせなさすぎます。
posted by 大ねこ at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月20日

柳家権太楼 塚越孝「権太楼の大落語論」(彩流社)

権太楼師匠のきっぱりしたところや
おかみさんが才女だということ、
三三師匠曰く一番今怖いのは
権太楼師匠だという側面等々、
を伺い知る程度には良い本です。
が、1800円の価値はありませんでした。
彩流社って、前にも読んだけど
イマイチな出版社ですね。
せっかくの大師匠でもっと言葉を尽くした
内容ならいいけど、落語家特有な
曖昧な言葉が多くて師匠の本音は
よく見えないし、
経歴一覧でもつけてくれれば
時系列もわかりやすいのに
巻末の注釈は多くは落語家の名前についてで
そこが知りたくて読んでいるんじゃないと
思いつつ読了。
聞き手塚越さんの問題なのか、編集の問題なのかは
素人の私には分かりませんが、
かゆいところに手は届いてない本です。

俺らはプロだから、「じゃ、本番いつですか?」って
いったら、ないんです。俺はいつもそう思ってる。
いつでも稽古なの。……(寄席の場が稽古場と続き)
プロは生きた人のまえで稽古できるんです。

この一節は、いただきます。
我々教師も同じです。
posted by 大ねこ at 19:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月15日

江國滋「落語無学」(ちくま文庫)

江國さんのエッセイは有名ですが
今回初めて、落語、ということで
読みました。よかったです。
さすが、という印象です。
洒脱で要点が明確で優しい。
落語の登場人物に光を当てていて
初めて読むものにも温かい。
落語をもっといっぱい聴きたくなるような文章です。

この時代の著名人にありがちな
「俺、この人のことよく知ってるもんね」的な
優越感がないところが
小林信彦さんに似ている。
他にも三部作で「手帖」「美学」があるようで
絶版でなければ、読んでみたいと
思いました。
posted by 大ねこ at 21:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月10日

詠坂雄二「電氣人間の虞」(光文社文庫)

わざわざネットで探して買いました。
ホラー的、推理的、ついつい読み急ぐ
よくないパターンだったせいか
最終章の急展開についていけてない。
この手の小説に必ずある落としどころが
どこかどこか、とワクワクして最後の方
読み進みました。
小学生のセリフまわしが今風すぎて
軽い感じで、なんだ、このまま落ちずに
終わるのか、と思ったら
え?という急展開。
詠坂雄二自身が出てきて推理推測を
展開して、じゃあ電氣人間はそういうことで、と
気持ち的に決着したのに、いるんだ、そういう形で。
狡さを感じてしまいました。

旧日本軍の隠し武器的なことは
何の結論も出さずに
急に存在することになるのはずるい。

ちょっと期待を裏切られました。
posted by 大ねこ at 21:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月07日

倉知淳「星降り山荘の殺人」(講談社文庫)

このゴールデンウィーク、
本もいっぱい買っちゃって読み切る自信がない。
階段に積ん読、であります。
一冊ずつ地道にやっつけます。

小ねこ彼氏(これからは外ねこ、と呼ぼう)の
オススメ作家の一人。
本当は「過ぎ行く風は緑色」というのが
良いらしいんですが、売ってない。
この本はやたらブックオフにある。

杉下という、上司を殴ったため左遷された若者が
付き人となった星園というスターウオッチャーなる
テレビ仕事の人間と
秩父の山奥に行くことになって事件が起こる。
売れっ子作家、その秘書、ミーハー姐ちゃん、
UFO研究家、不動産会社社長、その部下。
素人にも玄人にも読み易い仕様で
事件は社長と部下の死体で犯人探しとなります。

ウーン、そういう結末かあ。
ちょっと残念。
謎解き好きな向きにはもしかしたら良いかも。
ストーリーや内容の濃さを求める私には
ノリの軽さやいささか御都合主義な点で
辛口となります。
謎解きまでは面白かったですよ。
最後、そんな終わり方、やだな。
破綻はないけど、やだな。
そんな感じ。

さ、次のに行こう。

明日からまた仕事。
電車混むんだろうなあ。
posted by 大ねこ at 18:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月01日

中山七里「さよならドビュッシー」(宝島文庫)

いやあ、面白かった。
全く知らない作者ですが、小ねこの彼氏に
勧められた作者さんの一人です。
このミスで賞を取るだけあります。
一般の本屋ではあまり見かけないので
ネットで大量買いしちゃいました。

まずドビュッシーという、私の世界に無縁なもの、
クラシックには疎いので、果たして読めるか、
と臆していました。
なんの!
ピアノのシーンは満載ですが、
のだめカンタービレのように
躍動的で素人にもその熱さが伝わります。
高校生の女の子独白体なので若者向きか、
と尻込みしてました。
なんの!
どちらかというと根性モノなので
甘さがなくてむしろ小気味良いです。

ストーリー的にも
初めに金持ちの爺ちゃんがイケメン。
急展開の火事。
燃え尽きてしまってからの遺産相続問題。
主人公の全身火傷。
生還からのピアノ特訓秘話連続技。
そしてイジメに殺人未遂に母親の殺害。
さらにピアノコンクール。
指導者の岬さんは探偵的な存在も兼ね
まあ息をもつかせぬ状態。
犯人はすぐ分かります。
しかしそれ以上のどんでん返し付き。
おいおい、主人公がそういうことってありか。
でも。
そこでこの題名「さよならドビュッシー」の意味が
鮮やかに明確になるシステム。
へえ!

嫌味もなくて犯人の思いも伝わり、
岬のかっこよさが嬉しい。
しかも作者さんは岐阜出身。
年齢もほぼ同じ。
出てくる場所は勝手知ったる名古屋のあちこち。
名古屋弁も満載。
これはお近づきになりたい要素だらけで
読むしかない。
だから読書はやめられない。
posted by 大ねこ at 21:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月25日

小林信彦「イーストサイド・ワルツ」(新潮文庫)

乾いているのに潤っている。
格好つけているのにちょっとダサい主人公。
うまいな、やっぱり。
内容そのものは恋愛小説。
苦手なストーリーなのに読ませます。

山の手青山に昔ながらの住居を構える
物書きの主人公、深野。
ある狙いがあって近づき、本当に好きになる加奈。
55歳の深野と二十代の加奈。結婚。
ありえないと思っていた妊娠。
子宮内外妊娠という特異な状況で死を得た加奈。
一人に戻った深野は
加奈が短期勤めていた館
(川端康成の「眠れる美女」の世界)にいってみる。
そこにはかつて深野が恋心を抱いた順子が
勤めてもいた。
そこで入れ知恵をされて加奈は深野に近づいた訳だが、
野心や目論見以上に愛が勝った。
しかし彼らの間に横たわる大きな川、
山の手下町の違い、いわんや年齢の差。
深野の身辺を探る年老いた叔母。
己の身を守りたい一心の老女。
さまざまな暗い人間関係や心理状態が
明るいはずの恋愛を薄墨色で彩り
悲劇へと収斂する。
そんな切ないオトナの小説でした。

やっぱり人間描いていない本は読めない。
ここまでかっちり、人間を描いてくださると
ミステリーの味付けも相俟って
苦手な恋愛モノもワクワク読めました。

しかし、幅広い。
小林さんって「東京」を抜け出ない狭い世界観なのに
どれを読んでも面白いっていう。
東京の懐の深さを感じます。
ゴールデンウィークは、深川行ってみたくなります。
東京散歩は退職後の楽しみの一つなんです。

北朝鮮のキナ臭い戦争の足音に
心の奥でかなり怯えながら
今日も無事でよかったと思う1日でした。
posted by 大ねこ at 21:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月20日

若竹七海「依頼人は死んだ」(文春文庫)

読み終えるのに苦労。
連作短編集。
葉村晶が追う事件。
皮肉っぽい。
やたら自殺する。
人間関係が暗い。
私には無理な本でした。
終わり。
posted by 大ねこ at 23:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月12日

井上ひさし「わが人生の時刻表」(集英社文庫)

階段の積本の奥に潜んでいた本。
いつどこで買ったか覚えてないんです。
多分絶版?
副題が自選ユーモアエッセイ1。
宮沢賢治の事や、浅草フランス座や
劇作法の事、黄表紙に夢中になって
300篇を2年半かかって写した事、
お母さんのマス子さんの事など
今までどこかで読みかじった内容で新味はないです。
しかし相変わらず執拗でこだわりの強い
学問方法や文体そのものがユーモラスで
肩が凝らず「難しいこともやさしく」
読めました。

ストリップのくだりが一番面白かった。
posted by 大ねこ at 22:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月07日

高田文夫「誰も書けなかった笑芸論」(講談社文庫)

塚田茂に師事し
ビートたけしを発掘、
談志を敬愛して自らも落語家。
あくまでも放送作家。
心肺停止からの生還。
渋谷や成城、麹町に住む
根っからの江戸っ子。
浅草下町は田舎、という認識。
アナーキーで馬鹿馬鹿しい笑いを好み
オールナイトニッポンで大ブレイク。
今はビバリー昼ズの屋台骨。
クドカンが憧れる存在。
いかにラジオやテレビ界の大御所か
これだけで十分伝わります。

死を目の当たりにして
今書いておきたい殿思いから生まれた本。

好みで言えば、私は好みではない。
しかし実はこの仕事でなければ
放送業界は憧れだった私。
大学進学を当時選ばなきゃコピーライターか
放送業界に入りたかった。
今は見果てぬ夢ですが。

イフの世界ならば
この方は憧れだったかもしれない。

面白い本でした。

4年連続の1年生担任。
若手を育てて学校の基幹を支える歳になる。
今日も帰宅は9時半過ぎ。
良さの詳細を記す気力もなし。
明日もへこたれた若者と昼飯の約束と
来週の学年会の準備で
1日が過ぎそうです。
posted by 大ねこ at 23:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書の記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする